もはや、あの「南高梅の手作り梅酒」と書かれた段ボール箱に
梅酒そのものが入っていないことは明らかだった。
段ボールを開ける。
入っていたのは赤い蓋の、おそらく梅酒を保存するための大きな瓶と
大量の青梅。ホワイトリキュール。氷砂糖。
梅酒は味噌と違い、作り方は簡単だった。青梅を洗い、よくふき、
氷砂糖とホワイトリキュールと梅を入れれば基本的にはオッケー。
これは「続 妹のねじ」なはずだが、ここのところ僕は
味噌を1年がかりで造ったり梅酒を熟成させたりしている。
おかげさまで僕の友人たちは1年後をけっこう楽しみにしている。
誰も味噌や梅酒を手作りしたことないから想像が膨らんでいるのだ。
味噌や梅酒は仕込んだが、妹の問題は何も解決していなかった。
「味噌や梅酒は仕込んだが、妹の問題は何も解決していなかった。」
なんという日本語だろう?これだけ聞くとどんな繋がりがあるのか?
全く意味が分からない。
これではまるで妹の部屋に行って分かったことが
妹は味噌や梅酒を手作りしようとしていた、ようにしか見えないが
もっと重要なことが分かった。
妹がおそらく薬をあまり服用していなかったのでは?という疑惑である。
妹の部屋からはクリニックで処方された未使用の薬が大量に出てきた。
指示通り服用していたらこんなに余るだろうか?医師はこんなに余分に
薬を処方するものだろうか?
妹は後日になっても薬は飲んでいたと主張するが
クリニックに確認したところ、薬がそんなに余るほど処方されてはいなかった。
「その医者は嘘をついている!」
この妹の言葉を信じるためには妹が誠実で正直者であるという前提が必要だが
もはや僕も母も妹の言をそのまま受け取ることは出来なくなっている。
それどころか次から次へと問題を起こすのだ。