今週はなんかハード&ヘヴィな記事が多かったので
ここで癒し系の本もご紹介します(笑)。
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藤沢 周平著『本所しぐれ町物語
最近、
「武士の一分」、「隠し剣・鬼の爪」、
「蝉しぐれ」、「たそがれ清兵衛」など
多数映画化されてますのでタイトルを聞くと
”あぁ、あれねぇ”と思い出される方々も多いかと。

今回ご紹介する本も実はNHKの金曜時代劇の枠で
ドラマ化されましたので”今さら”なんですが(;´▽`A``

この本は短編の連作になっておりまして
江戸は本所の”しぐれ町”(架空の町名)に暮らす人々の
日々と事件をつづったものです。

この中で小間物屋の若主人の猫がキーワードになっている
数編が、可笑しくも、男としては笑えない話でお気に入りです。

小間物屋だけに女性への嗅覚は敏感(笑)。

ちょっといい女にカマをかけ成功、この女が”めかけ”

であることを知りながらもいい女ゆえに、

また家で待つカミサンとのゴタゴタからか、

のめりこんでいきます。


最後は女の旦那にばれてしまい、

”だからさぁ、止めたほうがいいと思ってたんだよぉ”

と思わず突っ込みを入れてしまいますよ(笑)。

この話の狂言回しの役割を女の飼い猫がやっています。


藤沢周平だけにこのような笑える話ばかりではないのですが

この町に暮らす人々の顔が見えてくるようで、

自分たちにも当てはまるようで、まっとうにに生きている人間は

ちゃんと救われますので、安心して、簡単に読むことの出来る一冊です。


藤沢ワールドの入門書としてお勧めです。


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