結局すぐに全摘出の覚悟がつかなかった事や、
仕事の都合で術前化学療法を選んだ私。
一応双方のメリット、デメリットを挙げてみました。
術前化学療法のメリット
腫瘍が大きい場合、化学療法で腫瘍が小さくなれば手術が可能になったり、部分切除も可能になる可能性もあります。
術前化学療法により70~90%の例で乳がんが小さくなるとされています。
※乳がん診療ガイドライン2023年 P117より
手でしこりを触ることで化学療法の効き具合が確かめられます。
化学療法が効く、効かないでその腫瘍に有効な薬が分かり、効かない場合は薬を変える、手術に切り替える等の対応が可能。
化学療法が効き、完全奏効(画像上癌がなくなる)すれば予後が良いとされちょっと安心。
術後化学療法よりも早いタイミングで化学療法が行えるため体中に散らばっている微小転移を早めに一掃できる可能性あり。
手術後の再建する、しないについてゆっくり考える時間がある。
仕事をしながらの治療の場合、治療初期に長期入院がないので調整しやすい。
術前化学療法のデメリット
もともと腫瘍の小さい人は術前化学療法のメリットはないそうです。(そうかな?)
化学療法が効かないタイプの癌も存在しており化学療法をしているにもかかわらず癌が大きくなった場合手術ができなくなってしまうこともある。
癌を取り除かずにしばらく一緒に暮らす恐怖。(薬が効かなかったらどうしようという恐怖)
乳がんの遺伝子検査、オンコタイプDX、マンマプリントなどありますがマンマプリントの条件のところに術前化学療法やホルモン療法を受けていない検体と書いてあったので化学療法を受けてしまった私はもう検査できなさそうです、最初に生検した時の組織が残っていればできるのか?
癌が小さくなったりほぼ消えたのに結局全摘出になることもあり惜しい気分になる。(現状では乳房内に癌が完全に消えたことを証明する術が実用化されてない為)
術後化学療法のメリット
早く癌を取ってしまいたい人には良い選択。
化学療法が効かないタイプもある為、先に手術し癌細胞の総数を減らすのは良い事なのかもしれない。(増殖が速いタイプや癌の顔つきが悪いタイプはもしかしたら先に手術がいいのかもしれない。)
うちの病院の場合、手術が先だとCVポートの手術も一緒にできるので身体的、金銭的な負担がちょっと軽くなるかも。
化学療法で影響を受ける前の癌を手術で採取できる。
術前化学療法の組織検査は針生検などでピンポイントで取った細胞から全体を推測して評価するのに対し、手術が先なら癌全体採取して正しい評価が出る。
抗がん剤で体力が削られる前に手術できる。
術後化学療法のデメリット
まだ乳がん受容ができていない段階で真っ先に乳がなくなるとはダメージが大きい。
手術全摘出だと一週間前後の入院(状態によってはもっと)が必要らしい。仕事をしているとそんなに長く休みにくい。(しかし術前化学療法なら手術は半年後、それまでにはどうにか調整つけられる。)
手術後の抗がん剤で傷の治りが悪くなる(治癒に時間がかかる)ような気がする。
※ 一部主観も含まれますので選択時には主治医にご確認ください。
どちらを選んでも乳がんの再発率や生存率に大きな違いはないとの事ですが、個々の事情にて選択しなければなりません。結果が分かるのが6カ月後かな、ドキドキですね。
長文失礼しました。