オレは学校祭が嫌いだ。あんなものが青春なわけないし単位として認定すること自体この国の教育問題を表してるといえるだろう。
しかしそんなオレにも学校祭で知り合ったかなちゃんとの思い出は忘れがたし。
オレは一年遅れて高校に入ったことは前にものべた。
当時多少トゲのあったオレは学校祭の合唱の練習をさぼっていた。先輩に目をつけられ幾度となく戦いを繰り返していた。学校祭が終わり、自由参加の打ち上げをかねた校庭でのキャンプファイヤー。
なぜ自分がそんなことをしたのか今でも謎だが、あろうことかオレはそのキャンプファイヤーに参加したのだ。
オレは草っぱらで横になっていたのだが、そこに三年生の女子二人組み登場。その時初めて話したのだが、「写真とろうよ」といきなり言ってきたのだ。当時、調子乗りだったオレはすかさずOK。
「良かったらアドレスも教えてくれない?」と年上相手に大人気取りなオレ。
そこからかなちゃんとのメールがはじまった。
どちらかと言えば、まじめな方じゃなかったかなちゃんから「今日の夜友達と三人で遊ぶんだけど一緒に遊ばない?」とメールが。
オレは高校に行ってなくアウトローだった同じ年の親友Tを誘い五人で遊ぶことに。残念なことに俺たちに金はなく公園で遊ぶことに。
自己紹介でオレ達は衝撃の渦に巻き込まれた。なんと全員名前がかななのだ!一番かわいいのが色が白いから白かな、二番目に可愛いかなは色が黒いから黒かな、そしてオレがメールした一番可愛くないノーマルかなちゃん。これは嘘のような本当の話。これぞ偶然の一致(シンクロにシティ)なのだ。
俺達五人は寒さと暇をしのぐためかくれんぼをすることに。鬼はオレ。トリプルかなは見つかったのだが親友のTがいない。なんとルールを把握しておらず公園外のマンションに隠れていたのだ!しばらく発見されなかったTは風邪をこじらせ、早々に自転車で帰宅。オレは今までこんな男を見たことが無い。
その後解散だなと肩を落とした俺だがトリプルかながオレの家に泊まりに行っていいかと言うではないか!オレはソッコーOKし、四人で俺の家に。そしてみんなでトランプをした。当時オレが持っていたトランプがエッチなトランプだった。それを見て発情したノーマルかなちゃんがオレの手を握ってきたのだ。それをみた黒かな白かなは帰宅。正直、ノーマルかなが一番タイプだったのでオレにとっては大金星といったところか。
オレが学校祭に参加したオレはその一回だけだ。