先日の5月のお稽古は、

炉から風炉に変わって初めての

お稽古で、初風炉だった。

 

掛け軸は、五月人形の絵に

前大徳 宗興」の書付があった。

 

これは誰かというと、

裏千家15代の大宗匠鵬雲斎のことで

鵬雲斎の若書きの署名らしい。

 

名の前には、前大徳とあるので、

大徳寺の住持なのかなと思いがちだが、

千家の家元は、大徳寺で修業することで、

「宗」名をいただく。

それで、

この掛け軸では、修行が終わった後だったからか、

「前大徳 宗興」と書きつけたらしい。

 

それにしても、家元は名・号を年代で

変えてしまっていることが多い。

鵬雲斎など若いころは、政興、宗興と号し、

家元を継いで、宗室

家元を承継して、玄室

虚心斎、汎叟玄室などの号もある。

 

一人の家元だけでも、こんなだから、

ただでさえ、裏千家だけでも16代も家元が

いて、それぞれに名を変えられては

覚えようもないというもの・・・

 

私がお茶を始めたころ、

お茶会に初めて出て、お茶杓の作を

無限斎」と言われて、誰に事だ?

と思ったことがある。

 

これって、常識ですかね。

知ってしまうと、当たり前なんだけど

余り知られていないような気がするな。

 

これは裏千家14代の淡々斎のことで

裏千家今日庵歴代の14巻は

無限斎碩叟」とされている。

 

ちなみに裏千家13代の円能斎

若いころは、寒雲、対流軒と号していて、

お道具にも、こういう書付のものがあったと

記憶している。

これは糸目菓子器の箱書

さて、誰の書付でしょう。答えは明日