棚には、風炉と炉で使えるものと

炉の時期だけ使えるものがある。

炉の季節にだけ使える棚には

 

紹鷗棚(じょうおうだな)

志野棚

高麗台子

高麗卓(こうらいじょく)

 

などがあるが、そのほかにも

など風情のある棚もある。

 

徒然棚(業平棚)

これは裏千家14代の淡々斎のお好みで

これが業平棚という呼び名があるのは、

腰板に、「業平菱」の透かしがあるからで、

これがお稽古に出たら、透かしの意匠から

在原業平に話を飛ばしてみると、先生が

お喜びになることは間違いない。

上段が袋棚になっていて、中央の二枚が

引き戸になっていて、手前も面白い。

三友棚

これは明治初めに大徳寺の住持から提供された

松と竹材を用いて、表千家の碌々斎、裏千家

又妙斎、武者小路千家の一指斎の合作により

好まれた。

それで、三友なのかは、確かではないが、

どうも三者とも少し手を入れているらしく、

表千家の碌々斎は、松材に拭き漆をし、

裏千家又妙斎は、勝手付の柱には枝を残して

掛釘とした、

武者小路千家の一指斎は、天板の小口に

こぼれ梅の蒔絵を好んだとされている。

他が袖棚

 

青閑棚

これは裏千家16代の坐忘斎のお好みで

天板と地板が楕円形で、真塗の小棚

(写真は、「裏千家茶道点前教則6 棚炉」

(淡交社)より)

 

これらの棚はいずれも小棚で、風炉が置けない

そのため炉の道具とされている。

 

このなかで、手前が面白いのが

徒然棚で、それは明日