3月のお稽古も、はや中盤

季語のお勉強はほどほどにして、

掛け軸と書道の草書のお勉強

 

さて、この月の掛け軸

掛け軸は、最初から全部を読めるとは

限らないので、慌てないのが一番

自分でも読める文字を探して、

それから季節や茶席の趣旨から

読めない文字をつなげて読んでみる。

 

ここで読みやすいのは、

最初の「花」、花は崩し方が色々だが

何とか探すのは可能

 

最後の文字も読みやすい、

ひらがなの「つ」が出てきたら、

門構えとみていい。

とすると、門構えのなかだが、

井戸の井にみえるが、筆の勢いもある

ので、「開」かなと推測

 

そうすると、「花が開く」という

お軸だと分かる。

 

そして、3文字目であるが、

これは上に、二つの点々という

打ち込みがあるし、縦の線もあるから

これは「半」だなと推測

 

いわゆる草書の場合、学校で習った

筆順で書かれていることは、少ない。

どうしても楷書の筆順で、読もうとすると

文字が頭に浮かんでこない。

 

半にしても、上の2点を打ったら、

横に二引きするのが楷書の筆順かも

しれないが、ここでも

楷書の筆順ではなくて、

筆の流れで、初めの2点から、

縦棒に筆を動かし、縦棒を引いてから

横に二引きするので、文字が分かり辛い。

 

ここまでくると、

「花は、半分開く」らしい

とすると、

は、動詞になるので、

斜めに払ってから、

チョンチョンと打って、

横棒だけだと分からないので、

下の半分を見ると、「ろ」の

ような崩しが見える。

 

さて「ろ」に近い崩しといえば

これは「明」の崩し字で、

ということは、先ほどの「ろ」に

見える部分は、「月」「日」かなと

推測できる。

とすると、答えは「看る」

 

このお軸は、「花看半開

(はなは はんかいをみる)

中国明代の菜根譚(さいこんたん)の

花は半開(五分咲き)を看る

酒は微酔を飲む

の一節である。

(菜根譚 中国明代)

 

花は五分咲きが趣があってよい。

常に満ち足りることを求めると、

欲がおこり、苦悩が生まれるということ

 

菜根譚は、菜根は堅くて筋が多いので、

これをよく咬むと、ものの真の味わいを

味わうことができるということらしい。