11月の茶道具のなかで、お茶碗は

黒楽か織部焼が最初に出てくる。

 

炉開きの時期でもあり、

お茶の世界のお正月なので、

利休好みの黒楽が最初にくるのは、

至極当然の感じ

織部焼というと、お茶碗というよりも

懐石を盛り付ける皿、鉢、菓子器などで

利用されることが多くて、

四角、菱型、扇型、銀杏の形など

 

様々な形の皿があって、そこに、

格子の線や市松模様などの幾何学的な枠に

遊びのある模様が絵付けされて、

 

そこに「織部釉」ともいわれる

緑色の釉薬がたっぷり掛けられて、

見た目がとても面白くて、そこに盛り付ける

お料理を引き立てるので、お茶席の懐石には

欠かせないアイテムになっているといっていい。

 

織部のお皿は、大抵形が面白いのだが、

それをどういう風に作っているか、

ご存知だろうか。

私も初心者のころ、このいびつな形を

どうやって作ったのか、分からず、

不思議でならなかった。

 

楽茶碗のような、

手捻り(てびねり)なんかでは、

あんな形は作れないし、

轆轤なんかでは

まっすぐな皿の枠はできようもない。

 

色々調べていくうちに、

まずは作りたい皿の木型を作って、

そこに湿らせた麻布を張って、

そこに粘土を伸ばして押し付けていって

成形するらしい。

 

焼き物の世界は、技術革新の歴史で、

利休は手捻りで作った楽茶碗を創作し、

織部は、木枠で型どりした織部焼を

創作したということになるのかも。

(写真はネットより借用))