●変な家
・著者:雨穴
・版元:飛鳥新社(文庫)
・発売:2024年1月31日
・定価:本体700円+税
ふだんあまり本を読まない(購入しない)人まで
買ってくれたというのは
(そうでないとベストセラーにはならない)、
一出版人として有り難い限りだが、
なかにはガッカリした人もいるのでは!?
間取りには「謎の空間」があるというのだが、
間取りの広さが表示されていないから、
「謎の空間」の臨場感がまったく湧かない。
〝答え〟もすぐに示されるし。
間取りを見ていろいろ推理するのなら、
ただ単に間取り図だけを延々と載せた
『間取りの手帖』(佐藤和歌子著)のほうが、
数十倍想像を掻き立てられる。
(各間取りごとに著者のワンコメント有り)
ついでに言わせてもらえば、
小説としてはまったく不完全……だと思う。
「ホラー小説」とのことだが、
「不完全」であることのほうが、
よっぽどホラー(笑)。