「ツイン・ピークス」25年ぶりの新作シリーズ「ツイン・ピークスThe Return 」は、
デヴィッド・リンチが普及のために財団まで設立している超越瞑想(Transcendental Meditation)の集大成と言うべき作品で、前作に比べてスピリチュアルな世界観が
強まったことで、理論に基づく推理サスペンスを望んでいたピーカー(ツイン・ピークス
ファンの愛称)からは不評を買いました。
また登場人物の相関関係や謎解きのアイテムは、前作から観ていないと理解することが
できないので、本作が初めての「ツイン・ピークス」なら、話の途中でおいてけぼりに
されてしまう事になります。
本作を理解するには、超絶瞑想の講演会で、リンチが意識に備わる創造性についての
質問に対して、「心の内側にある意識の海に飛び込み超越して、純粋意識の場(アートマ)
で啓発(意識の成長の究極の結果)させること」と答えているように、簡単に言えば
「考えるな、感じろ!」と言う結論になるのでしょう。
“私たちは夢の中で生きている”
「ツイン・ピークス」は、善悪二人のクーパーが、
意識の海の中で格闘する物語なのではないでしょうか。