監督 ケン・ローチ
脚本 ポール・ラヴァーティ
音楽 ジョージ・フェントン
撮影 ロビー・ライアン
編集 ジョナサン・モリス
出演 クリス・ヒッチェン、デビー・ハニーウッド、リス・ストーン、
ケイティ・プロクター
2019年 製作国 イギリス/フランス/ベルギー 上映時間 1時間40分
社会的弱者を取り巻く痛々しい現実と崩壊寸前の家庭をリアルに描きながら、
緊張感を伴うサスペンスフルな展開で、劇映画としての妙味も忘れない
ケン・ローチの最新作は、主人公が進退窮まる状況に追い込まれていく過程が、
今まで以上にドラスティックで、観る者の怒りを増幅していく効果を更に
引き上げています。
本作を観ると、普段何気なく接している個人宅配業や訪問介護に携わる人たちの
苦労がより一層理解できると思いますが、後半からの展開が作りすぎ感を否めず、
救いのないエンディングには、権力に対する敗北感しか残りませんでした。
余談ですが、本作のホームページのコメント欄で、映画に乗っかて売名行為を
している某ポピュリズム政治家がいましたが、何時もの事ながら反吐が出ます。