2013年に閉幕したシルク・ドゥ・ソレイユの代表作「アレグリア」の
ニューバージョンのテーマは「回復力」と「人間性」。
2019年に開幕しますが、翌年に新型コロナウィルスの影響で経営難に陥り、
その後カタリスト・キャピタル・グループに経営権が移り再建に乗り出す等
紆余曲折を経て、2021年6月から公演が再開された経緯もあり、
副題“の新たな光”が示す通り、まさにタイムリーな演目と言えます。
舞台はアクロバットがメインですが、サーカス的な要素を取り入れた
ロックオペラ・ミュージカルと言える内容で、上演時間も30分の休憩を挟んだ
1部50分の2部構成で、子供が見ても耐えられる長さになっていて、
何よりも、どこの席からでもストレスなく観られる座席配置が見事で、
観客目線に立った配慮が行き届いているところが、エンターテインメントの
極みと言われる所以だろうと思います。
本公演で一番印象の残ったのは鍛え上げられた演者の肉体美で、
永遠に続かない一瞬の輝きだからこそ、愛しさを募らされてしまうのでしょう。