楽曲派アイドルグループsora tob sakanaの「last oneman live」(9月6日 日本青年館ホール)
最前列料金が、吃驚仰天の68,000円であることが発表されて話題になっています。
楽曲派アイドルとは、「本格的な音楽性を持った楽曲を歌うアイドル」の事で、AKB48の登場で、
急速にアイドルグループが音楽シーンを席捲し始めた2010年代始めに、TV出演が叶わない
アイドルグループが、ライブに活動の場を求めて、有能なクリエイターたちの新たな音楽性を
追求するフィルターになった結果生まれたと言える存在で、ヒャダイン、NARASAKIが楽曲を
提供したももいろクローバー、松隈ケンタがサウンドプロデュースを担当するWACKの原点と
言えるBIS、そしてアイドルとヘビメタの融合をコンセプトに結成されたBABYMETAL等、
今ではメジャー級のグループが数多く誕生しました。
sora tob sakanaは、オルタナティヴ・ロックバンドのハイスイノナサの照井順政が音楽プロデュース
をしているように、楽曲派アイドルの中でも、商業主義に媚びずに、アンダーグラウンドに徹した
グループで、新型コロナウィルスの影響もありますが、照井がコメントしているように、「安易に
触れることを許さない聖域の様な精神の場所」を守るために解散することを決断したのだと思います。
何故、彼女たちはアーティストではなく楽曲派アイドルなのか?
メンバーを入れ替えて新陳代謝を繰り返すAKB48とは違って、アイドルは性質上短命です。
だから彼女たちはアーティストではなく楽曲派アイドルなのです。
彼女たちのライブを一度も観たことがありませんでしたが、配信ライブチケットを購入しました。
最初に観るライブがラストライブになってしまいましたが、彼女たちの集大成となる4時間は、
嘗て味わったことのなかった感動とともに、今を追わなかった後悔で満たされている事でしょう。