1週間後に卒業公演が迫った堀ノ内百香。
6期生最初の選抜メンバーに選ばれて、数年後にはセンターを狙える逸材だっただけに、
彼女の口から卒業の二文字が公言された時は、未だ2年も経たないのに、
勿体ないという思いしか頭に浮かびませんでした。
乃木坂46の高山一実が、理想のアイドル像と自分とのギャップに悩んでいた時に、
秋元康から「アイドルっていうのはアイドルになろうとしない人なんだ」と言われて、
胸に刺さったことを回顧していましたが、堀ノ内百香は、ファンが求める鋳型に嵌った
アイドルに近づこうとして、自分自身を追い詰めてしまったのではないかと思います。
蝋燭のように身を削って、周りを照らし続けた彼女のアルカイックスマイルは
どこか寂しげで、破滅型アイドルとして記憶に残り続ける事になるのでしょう。

