1917 命をかけた伝令(サム・メンデス監督作品) | 人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

ネットの海を漂う吟遊詩人になって
見知らぬあなたに愛を吟じよう

監督・脚本 サム・メンデス

脚本 クリスティ・ウィルソン=ケアンズ

撮影 ロジャー・ディーキンス

編集 リー・スミス

音楽 トーマス・ニューマン

出演 ジョージ・マッケイ、ディーン=チャールズ・チャップマン、マーク・ストロング、

    リチャード・マッデン、コリン・ファース、ベネディクト・カンバーバッチ

2019年度 製作国 イギリス/アメリカ 上映時間 1時間59分

 

将軍から受けた重要な指令を伝えるために、最前線に向かうことになった二人の若き兵士の

命懸けの道行きを、全編ワンカットの映像で描いた本作は、さながらテーマパークの

アトラクションを楽しんでいるような趣があり、観客が兵士に同行して死の恐怖を共有する効果を

上げるのに成功しています。 

これだけの映像を作り出すためには、撮影前にアニメ並みの完璧な設計図が必要で、

NGが許されない本番での撮影に臨むスタッフ、キャストの緊張感は、戦場のリアルな空気を

生み出す効果に繋がったと思います。

最先端のテクノロジーを駆使して映像化が可能になった本作ですが、ワンカットで見せることへの

拘りで映像表現やストーリーが制約を受けて単調になったことは否めず、新しい見せ方の作品

〈次に来る究極のワンカット映画は、24(TWENTY FOUR)のようにリアルタイムで進行する〉が

登場すれば鮮度を失い、特殊効果に特化した映画のひとつとして、 一括りで評価されることに

なるでしょう。

 


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