ROMA/ローマ  アルフォンソ・キュアロン監督作品 | 人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

ネットの海を漂う吟遊詩人になって
見知らぬあなたに愛を吟じよう

監督・製作・脚本・撮影・編集  アルフォンソ・キュアロン

編集 アダム・ガフ

主演 ヤリッツァ・マルティネス、マリーナ・デ・セルヴィッツェ

2018年 メキシコ/アメリカ  上映時間 2時間15分

 

アメリカの動画配信サービス会社Netflixは、アメリカの主要IT企業GAFA/ガーファ(Google、

Apple、Facebook、Amazon4社の頭文字を並べた総称)に加えられてFANNG/ファングと

呼ばれるまでに急成長していますが、昨年配信したオリジナル作品「ROMA/ローマ」が、

劇場公開していない作品が映画賞の対象になるのか議論されている中、ベネチア映画祭で

グランプリ、アカデミー賞では3部門を受賞して話題になりました。

監督は、「ゼロ・グラビティ」「トゥモロー・ワールド」ののアルフォンソ・キュアロンで、

故郷メキシコの1970年代初期を舞台に、中産階級の家庭で働く住み込み家政婦の見た日常を

淡々と描いた白黒の地味な作品ですが、無駄のない映像の切り方と語り口が見事で、

音楽や奇を衒った演出等劇的な効果が一切使われていないのに、現実のありきたりな光景が

饒舌に語りかけて来て、カタルシスに誘われるから不思議です。

日本では今年の3月に劇場公開されましたが、現在Netflixで配信(30日間のお試し期間を

利用して無料で視聴できます)されていますので、この機会に是非、映画芸術の醍醐味を

味わってもらいたいです。

 

 

 


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