1990年から1991年に掛けて日本でも放送され、ロケ地(シアトル近郊のスノコルミー)
のオプショナルツアーが組まれるほど人気を博した「ツインピークス」。
最終回に、主人公のローラ・パーマーが「25年後に会いましょう。」と約束したとおり、
再び赤カーテンが印象的なブラックロッジからの招待状が届きました。
WOWWOWで新作の第1章から第4章までが一挙に放送されたのを鑑賞しましたが、
ドッペルゲンガー(分身)によってブラックロッジに閉じ込められたクーパー捜査官の、
奪われた肉体を取り戻すための戦いがメインストーリーになるのではないかと
思われますが、ジグソーパズルを組み立てる様に映画を作るデビッド・リンチ監督が
用意したピースが前作以上に抽象的過ぎて、まったく先が読めない展開です。
アイデアが枯渇したことを理由に、2006年に公開された「インランド・エンパイア」から
長編劇映画を作っていないデビッド・リンチ(先日、オーストラリアの新聞紙の取材で、
映画監督からの引退を表明しました)ですが、実験的な手法とシュールな映像は
衰え知らずで、10年の間に巡り合ったであろう新たなアイデアが、本作品にすべて
注ぎ込まれることになるでしょう。