下田市 柿崎海龍特攻基地 (藤澤海軍航空隊) 【後編】 | Bunny The Flat 【including 徒然鉄】

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下田市柿崎、ハリスの小径沿いに現存する、藤澤海軍航空隊第6海龍隊基地に来ています!
石碑の後ろの海龍壕、便宜上名付けた1号壕に進入します!

柿崎海龍基地、入壕しました!

クルマイスになってもまだこんなことができてカンムリョウです!

幅4m高さ6m奥行20mくらいの素掘りの大型壕だ。

ひろくてアッパクカンがないですね!

ここを進入壕に選んだのはアクセスが容易なだけではなく

この基地のポータル的な壕に思えたからである。

壕の中ほど左に側室があり、突き当りはT字路になっている。

まずは左の側室
用途は不明だが2✕5mほどの長方形の部屋になっている
資材置場か何かだろうか

奥に進もう。ここより奥は瓦礫による起伏が酷く、暗いので、グレには快適なここで外敵の侵入がないか見張っててもらうことにした!

最奥の壁に向かって対角魚眼レンズで撮ったものだが、突き当りはこのように左右に連絡壕があるT字路になっている。
奥壁に向かって右側、便宜上名付けた2号壕方向を見る
10m弱程度で連絡していて、すぐに明かりが見える
戻って、

向かって左、3号壕方向。こちらの連絡壕は長そうで真っ暗だ。
肉眼では遠くに薄明かりがあるのが確認できる。

さあそれではまず右手の2号壕の方に進もう!
奥に行くに従い落盤が目立ち、ゆえに足元の凹凸が酷いのでグレには引き続き1号で待機しててもらうことにした。

曲がり角には落盤の山ができているが、この程度は滝道にだってあるし別になんとも思わない。だが本来はヘルメットしてくるべきだった。久しぶりだから忘れてしまった。

さあ2号壕へ!当たり前だが連絡壕の天井は低目だ。

2号壕も明るいが連絡壕内は真っ暗なので足元には注意を払う

すぐに2号壕に出た
連絡壕から突き当たると左右に一直線に拡がる長さ30mくらいの大型壕だ。

壕口には土砂や倒木が堆積している

最奥側。高さ6m幅4m位か。

素掘りの壁は面一に丁寧に仕上げられている。

微妙に枕木っぽい跡が見て取れる。

2号壕を堪能した!
では戻ろう!
ここまでのまとめ、1号壕入壕から右連絡壕を通り2号壕を見渡す動画を。



続いてグレの待つ1号を介して反対側の3号壕の方へ進む

こちらの連絡壕は長く20mくらいある。

連絡壕内の写真が全てピンボケになったので

ここは動画で。懐中電灯をつけてて肉眼で足元はよく見えてるが写真や動画では通路内は真っ暗闇だ。
いきなり向こうに着く。


3号壕内に入った。右が3号壕の壕口、左が連絡壕で1号の薄明かりが見える。

ここも基本的には2号壕と同じ、高さ6m幅4m長さ30mほどの大型壕だ。
ただ奥の方は幅が狭い
突き当りの壁の面積が2号のときと比べてだいぶ狭いのがわかる。
大きな落盤のあるあたりから奥5mくらいがキュッと狭くなってるのがわかるだろうか。

海龍の全長は17m程なので奥までそれほど広くする必要はなかったのだろう。
ここは暗くて居心地が良くないし、グレを1号に待たせてるので
この程度で連絡壕を戻ることにする。
今思えば3号の壕口から脱出して外の1号の壕口から再入壕してグレを驚かしてやれば面白かったのに…
そうすれば3号から4号壕への連絡壕があったのを見逃さずに済んだろうにな…そのうち再訪してしれっと写真追加するか。
1-3間連絡壕から1号壕と1-2間連絡壕、2号壕を望む。

というわけでグレの待つ1号壕に戻った!

グレ、見張り番お疲れ様!楽しかったよ!
それでは脱出しよう。ありがとう海龍壕!

【追加探索編】
この年の年末、忘れてた3-4号間連絡通路を記録するため再訪しましたよ!
やっぱりわすれものはそのトシのうちにゲットしとかないとね!
なんと前回来たときにあった「爆寄せグレ」のゴミがまだ3号壕前に落ちてました!
それでは例によってグレには石碑の前で外敵に備えて見張っててもらい、サクッと3号壕から進入します!

3号海龍壕進入!
10ヶ月ぶりの入壕!前回は突き当り手前右に見える暗がり、1号からの連絡通路から来て、すぐそこから返ってしまい4号水没壕への通路を見落としたのだ!果たしてそれは存在するのか?


進むと10mほど先の左手に4号への連絡通路を発見した!
通路を10mほど進むと4号前に大きな落盤があるのを認めた。因みにまたヘルメットは忘れてきてしまった。
4号に入った!
千葉の濃溝の滝を彷彿とさせる幻想的な絵だ!
これが見たかったんだ!

さてここまでの動画です!これでようやくコンプリート!


では3号に戻るとする
3号を脱出して追加探索終了だ!
おかえりなさい!これでわたしもきもちよくトシがこせます!
ひさしぶりのミリタリーグレース、にんむかんりょう!
【もとの探索記に戻る】

縮尺は適当だが今回の探検結果を地図にトレースした

闖入者が去ると古の海龍壕は再び眠りについた。
最後に補足しておくと、この基地から海龍が特攻艇として実戦投入されることはなく終戦を迎えたということだ。

それでも移動や演習中の事故等で少なくとも下田海域には3艇の海龍が英霊とともに沈しているのは事実である。
彼らに心のなかで敬礼してここをあとにした。

さて、少し泳いで泥を落として帰ろうか。

ふぅ~タンケンのあとのひとおよぎはサイコーです!

平和な現代の静かな海沿いの遊歩道…

水仙まつりに沸くエメラルドの景勝地…
いま僕らが安穏とこれらを堪能できるのは、
先人達が激動の時代をくぐり抜けてきたからだ。

”そのことを忘れないよう後世に伝えて欲しい…“
今日グレと僕は海龍壕からそのメッセージを受け取った。