皆さんごきげんいかがでしょうか?

43才Mrガチぼっちの「ありのこ」です。

 

今回のブログ記事はミステリー小説(推理小説)のレビューです。

 

今回は青崎有吾「体育館の殺人」を取り上げます。

 

今回のブログ記事はネタバレなしです。

まだ「体育館の殺人」を読んでいない方も安心して読んで下さい。

 

<もくじ>

 

・アマゾンにおける「体育館の殺人」の説明

・ライトノベル風本格ミステリー小説として成功

・「ダメな警察、有能な名探偵」という王道

・御手洗潔を2010年代に継承すると裏染天馬(うらぞめてんま)くんになる

・あわせて読みたい

○アマゾンにおける「体育館の殺人」の説明

 

“平成のエラリー・クイーン”衝撃のデビュー作。第22回鮎川哲也賞受賞作。

風ヶ丘高校の旧体育館で、放送部部長の少年が何者かに刺殺された。放課直後で激しい雨が降り、現場は密室状態だった!?

 

 早めに授業が終わり現場体育館にいた唯一の人物、女子卓球部の部長の犯行だと、警察は決めてかかるが……。

 

死体発見現場にいあわせた卓球部員・柚乃は、嫌疑をかけられた部長のために、学内随一の天才と呼ばれている裏染天馬に真相の解明を頼んだ。

内緒で校内に暮らしているという、アニメオタクの駄目人間に――。

しかしなぜ彼は校内に住んでいるのだろう?

 

 “平成のエラリー・クイーン”が単行本版より大幅改稿で読者に挑戦!

 

解説=辻 真先

 

 

○ライトノベル風本格ミステリー小説として成功

 

青崎有吾(あおさきゆうご)先生のデビュー作です。

2012年の作品なので「ちょっと古い」作品ですね。

 

ネットでは「ライトノベル風」との感想もありました。

 

私は「ライトノベル」を読んだことがない人間なので「ライトノベル」について判断できません。

2012年という時代を考えて「ライトノベル風」と言われるような作風にしたのかもしれませんね。

 

表紙もカワイイ女の子(女子高生)ですし、やはり「ライトノベル(風)」を意識しているかもしれません。

 

「ライトノベル風」だとしても内容は本格ミステリーです。

なにしろ「鮎川哲也賞」を受賞しているくらいですから。

 

ということで「体育館の殺人」はミステリーとしてかなりおもしろいです。

さらに言えば「体育館の殺人」は本格ミステリーとしてかなりおもしろいです。

 

 

○「ダメな警察、有能な名探偵」という王道

 

「ダメな警察、有能な名探偵」というミステリーの王道をちゃんと踏まえています。

「ダメな警察、有能な名探偵」パターンはシャーロック・ホームズからの王道ですからね。

 

ダメな警察が見逃していることを、数少ない証拠などをもとに名探偵がバーっとしゃべりまくります

 

「ダメな警察、有能な名探偵」という王道ミステリーなので、ミステリー好きには安心して読むことができる作品です。

 

 

○御手洗潔を2010年代に継承すると裏染天馬(うらぞめてんま)くんになる

 

タイトルに「体育館」にあることから予想がつくと思いますが、殺人事件の現場は学校です。

高校で殺人事件が起こります。

 

誰からも信頼されている女子卓球部の部長がダメ警察に犯人扱いされます。

これが高校生(たち)が事件に介入するきっかけです。

 

ですのでさきほど「名探偵」と書きましたが、正確には「名探偵役」ですね。

あくまで高校生ですから。

 

で、その名探偵役を演じるのは裏染天馬(うらぞめてんま)くんです。

 

そして裏染天馬(うらぞめてんま)くん、かなりの変わり者です。

 

裏染天馬(うらぞめてんま)くんは「なにもJK卓球部部長を助けよう!」なんぞいう正義感から探偵役を引き受けたわけではありません。

頼まれてやるだけです。

 

しかもお金につられて。

成功報酬は10万円。

 

しかも裏染天馬(うらぞめてんま)くんはアニメオタク

10万円あれば「アニメにお金をつぎ込める」という理由だけで引き受けます。

 

名探偵(役)が変人」というのもミステリーでは王道の1つです。

 

それこそシャーロック・ホームズからの王道です。

 

日本では島田荘司(しまだそうじ)先生の御手洗潔(みたらいきよし)が変人型名探偵で有名でしょうか。

 

御手洗潔が「占星術殺人事件」で登場したのが1981年。

日本で1981年に変人型名探偵を日本で登場させると御手洗潔(みたらいきよし)になる、と。

 

 

 

 

御手洗潔から30年後。

2012年に変人型名探偵を日本で登場させると「アニメオタクの男子高校生」になる、と。

 

時代の流れを追うとおもしろいですね。

 

 

 

 

○あわせて読みたい

 

裏染天馬(うらぞめてんま)シリーズは続いているようです。

 

「体育館の殺人」がおもしろかったので順番に読んでいきたいと思います。

次は「水族館の殺人」ですね。

 

 

 

 

 

 

今回のブログ記事で取り上げた御手洗潔。

御手洗潔が登場する本格ミステリー小説について感想を書いています。

 

 

 

 

 

 

 

 

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