神奈川県は川崎市の文化財である天台宗妙楽寺の薬師三尊は、年に一回10月10日の午前中に護摩法要が行われ、薬師如来の宮殿が開扉される。(日光月光両菩薩は宮殿の外にあり、薬師堂の外からになるがガラス越しに通年拝観ができる。)

 

護摩法要中、薬師堂内に入れるのは僧侶と役員のみだが、終了後に堂外にて古い護摩札のお焚き上げが行われ、僧侶が引き上げていったあと、一般参詣者も薬師堂内に入って拝観ができる。

 

日程としては10時から護摩法要で、お焚き上げまでの一連の行事が終了するまで40分程度であったと記憶する。

導師(住職)が護摩壇にあがり、瑜伽者となって修法をすすめ、振鈴を合図に式衆による法華経如来神力品の読誦が始まり、読誦後は後鈴まで薬師如来の真言が続く。修法が終わると導師の声かけで参詣者も一緒に般若心経と薬師如来の真言を称える。

その後、導師及び式衆の僧侶方が堂外に出て、般若心経と薬師如来の真言を称えながら、古い護摩札のお焚き上げが行われるといった進行であった。

 

まだ護摩の煙が残っている中、近しく川崎市文化財の薬師三尊、特に宮殿内の薬師如来を拝観した。

神鏡が薬師如来の前にあったが、妙楽寺の隣が長尾神社であり、或いは江戸期までは妙楽寺住職が別当職を務めていたか、この一帯が妙楽寺と長尾神社が一体となった神宮寺であった可能性があると思った。

最新の調査結果から『吾妻鏡(あづまかがみ)』に登場する源家累代の祈祷所(きとうじょ)威光寺(いこうじ)であったことがわかっている。

 

妙楽寺はこの地域では紫陽花寺としても有名で、「東急線花御朱印巡り」の札所にもなっている。

 

薬師堂

 

文化財掲示板

 

扁額

 

護摩壇

 

川崎市文化財薬師如来坐像

 

川崎市文化財日光菩薩

 

川崎市文化財月光菩薩

 

基本情報
宗  派:天台宗
山号寺号:長尾山薬王院妙楽寺
住  所:川崎市多摩区長尾3-9-3
電話番号:044-922-3653
文化財開扉:10月10日10時より護摩法要にて開扉
御朱印:確認できている御朱印は、関東百八地蔵尊及び東急線花御朱印巡り。
写真撮影:可
拝観料:志納

 

 

川崎市教育委員会ホームページ 妙楽寺紹介

 

長尾山妙楽寺公式X

https://twitter.com/tamakunagao393

 

Wikipedia

 

長尾山妙楽寺公式Instagram

 

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