子どもが生まれて、俺の人生は一度つまらなくなった
2026年6月5日。
なんで俺は会社を売って、海外まで行こうとしてるんやろう。
そんなことを改めて考えていた。
表向きに言えば、子どもの未来のため。
それは嘘じゃない。
でも、そこだけ切り取ると、なんか綺麗すぎる。
もっと根っこの部分には、
「このままの人生を続けるのがしんどかった」
という気持ちがあった。
これは子どもが嫌いになった話じゃない。
むしろ子どもが生まれたから、人生で一番大事なものに気づいた部分もある。
でも同時に。
子どもが生まれて、俺の人生は一回つまらなくなった。
子どもが生まれる前。
俺と妻は、かなり自由に生きていたと思う。
二人とも自営業。
物販、EC、ネット通販をやっていた。
元々その仕事がきっかけで知り合って、付き合って、結婚した。
二人ともお金持ちになりたかった。
会社を大きくしたかった。
仕事を頑張るのが普通だった。
妻なんか週7で働いていた。
俺はそこまで体力がないから、週1くらいは休んでいたけど、それでも頭の中はずっと仕事だった。
でも嫌々やっていたわけじゃない。
むしろ、おもろかった。
昨日より今日。
今日より明日。
売上が伸びる。
利益が増える。
新しい商品が当たる。
失敗したら改善する。
全部、自分たちの行動が未来につながっている感じがあった。
人生を自分で動かしている感覚があった。
それに、自営業の自由さもあった。
疲れたら休む。
思いついたら旅行に行く。
平日の昼間、人が少ない時に出かける。
居酒屋に行きたくなったら行く。
別に誰かに許可を取る必要もない。
もちろん仕事の責任は全部自分。
失敗したら収入もなくなる。
でも俺にはその方が合っていた。
自由と責任がセットになっている感じ。
それが好きだった。
そこに子どもが生まれた。
もちろん嬉しかった。
でも正直に言うと、俺たち夫婦は昔から
「絶対子どもが欲しい」
というタイプではなかった。
子どもができたら子どものいる人生。
できなかったら夫婦二人の人生。
それでもいいかな、くらいだった。
だから妊娠が分かった時、
「じゃあ子どもありの人生をやっていこう」
と思った。
でも。
実際の子育ては、想像の何十倍も大変だった。
最初に壊れたのは自由だった。
今まで好きなタイミングで動いていた生活が、全部子ども中心になった。
外食に行きたい。
でも赤ちゃん連れて行くのが大変。
疲れたから今日は外で食べよう。
それが簡単にできない。
眠くなる時間。
ご飯の時間。
機嫌。
全部考える必要がある。
結局、自分たちがやりたいことより、
「子どもが崩れない選択」
をする方が楽になる。
平日は子どもを預けて、その間に仕事。
土日は家族サービス。
気づいたら、普通の生活リズムになっていた。
昔なら平日に空いている場所へ行けた。
でも今は土日。
どこへ行っても混んでいる。
駐車場もいっぱい。
ご飯屋さんも並ぶ。
なんでわざわざ一番混んでる時に行かなあかんねん。
昔ならそう思って避けていた生活を、自分がするようになっていた。
家事も一気に増えた。
正直、子どもが生まれる前は、
「専業主婦で時間ないって、なんでそんな忙しいんやろ?」
と思っていた。
大人二人なら家事なんてそんなになかった。
洗濯も2〜3日に1回。
疲れたら外食。
掃除も適度。
普通に回っていた。
でも子どもがいると全然違った。
洗濯が毎日。
時には1日2回。
服は小さいのに、なぜか量が増える。
タオル。
食べこぼし。
汚れた服。
布団。
終わらない。
片付けても片付けても散らかる。
ご飯を作る。
食べさせる。
片付ける。
また次の日。
ずっと同じ。
これが俺にはきつかった。
仕事なら違った。
今日頑張れば何かが積み上がる。
売上になる。
経験になる。
未来につながる。
でも家事は違う。
洗濯物を完璧に片付けても、次の日また出てくる。
皿を洗っても、次の日また汚れる。
部屋を片付けても、また散らかる。
成果が残らない。
自分が前に進んでいる感じがなかった。
もちろん、子育てが意味ないと言いたいわけじゃない。
子どもは成長している。
本当は積み上がっている。
でも、その時の俺には感じられなかった。
毎日ただ維持している感覚だった。
さらに一人目の子育ては難しかった。
発達の特性もあって、対応に悩むことも多かった。
どう接したらいいのか。
何が正しいのか。
調べて、考えて、試して。
ずっと気を張っていた。
子どもが嫌いなんじゃない。
ちゃんと育ってほしいから考えていた。
でも、それが楽しいかと言われると違った。
そして妻もしんどくなっていった。
一人目は俺にすごく懐いた。
逆に妻にはあまり懐かなかった。
普通なら母親に行きそうなのに、俺の方に来ることが多かった。
それで妻はどんどん追い込まれていった。
俺は家事や育児を増やした。
妻を休ませようとした。
でも、あとから考えると問題はそこだけじゃなかった。
家事を何時間減らすとか。
休憩時間を作るとか。
もちろん大事。
でも根っこは、
俺も妻も、自分の人生を失ったことが苦しかったんだと思う。
夫婦喧嘩も増えた。
何回も離婚を考えた。
外から見たら、
会社がある。
家族がいる。
子どもがいる。
幸せそうに見えたかもしれない。
でも本人たちは限界だった。
この時期のことは、あまり綺麗な話にはできない。
「子どもが生まれて人生最高になりました」
とは言えない。
もちろん、そう感じる人もいると思う。
でも俺たちは違った。
子どもは大切。
でも子育て生活は苦しかった。
この二つは同時に存在していた。
そして今思う。
もしこの時、まだ昔みたいに人生が最高におもろかったら。
自由で。
仕事も伸びて。
毎日ワクワクしていたら。
たぶん俺は次の挑戦なんかしていなかった。
今ある生活を守ろうとしていたと思う。
人生が一度つまらなくなったから。
このままじゃ嫌だと思ったから。
もう一回変えたいと思った。
この苦しかった時期が、後の大きな判断につながっていくことになる。
おかんが子宮の手術をするらしいので、もしかしたらこれが最後かもしれないと思って実家に帰った。
しゅんちゃんが親父に懐いて、楽しそうだった。
名張に帰ってきたけど昔の自分が別の世界の他人のような気分だった。
あの頃感じていたことや働いていたことが何も共感できない。
もう別の世界線に移ってしまったんだろう。
大阪では久しぶりにフセインさんに会った。
元気そうで良かった。
ローズモントは来年中に完成厳しそう。
賃貸でドバイに行くしかないのかなあ