私はそうなるんだ、汚ない心を持った私はきっとひきがえるに生まれ変わるんだ。
「まだかなあ…」
おじいちゃんは今日しろかきをすると言っていた。
もう田んぼは無理だから、手放しなさいとお父さんが怒ってる。
私はお父さんが40歳の時生まれた。だから、おじいちゃんは82歳。車を運転することで
いつもお父さんとけんかしてる。
私は、汚ない心を持っているから、必ずひどい目にあうだろう。
「ばっかじゃないの」
あの子が投げたランドセルが、まだ誰かんちの田んぼに落ちてる。半分泥にしずんでる。
あのこはバカだ。私だったら男子トイレに投げこむ。そしたら、証拠になりにくい。
ここまで決定的だから、必ず犯人は捕まる。持ち主はランドセルがないことを、うそついたって、隠せないもの。田んぼになんか投げるから。
あのこはバカだから。捕まって、ひどおいめにあって、そしてたくさんたくさん、ものを田んぼに捨てられるんだ。
そしたら。
そうしたら、また投げ込んだこが捕まる。捕まって、まあたひどいめにあうだろう。
そんな風にそんな風に、わたあめが大きくなるみたいに、みんながくるくるくるくる回っているのが見える。私は見える。
そんな私、汚ない心を持っている。だから必ずうずのなか。
そんなのは、いやだ。
だから早く死んで、ひきがえるになるんだ。あんな風に、ランドセルを捨てられるまえには、ね。
「まだかなあ」
きっと田んぼでおぼれて死のう。汚ない、ひきがえる。