「君はひとりじゃない。」
と、諭すのがエンタメの意義で、
「孤独に歩め
悪を為さず、求めるところは少なく、
林の中の象の様に。」
(引用、映画「イノセンス」)
が文学の役割だと考えています。
だから文学は楽しいものじゃない。
人が聞きたくないことや見たくないものを容赦なく開示して見せなくてはならない。
そんなものは誰も読みたがらない。
しかし醜いものおぞましいものを目の当たりにするとき私はそこに自分の揺れている心の存在を確かめます。
文学の役割は人が自分の心がどんな素材で出来たどんな形の代物かを知ることではないでしょうか。
誰にも自分の心の形は確かめられません。
しかし何かにぶつかって動いたり揺れたりするときに、その真性が知れるのです。
私は、
自分の書いたものでまず私の心を揺らさなくてはならないと今感じています。
書くことは自分の淵の底を目指すための酸素ボンベです。
私はもっと書いてかいて、自分が何を望んでいるのか知りたいです。
と言うか未だに自分が何を望んでいるのかも分かっていないのですね。
私は自分がどれだけ書けるのか、その底を知りたい。
だから今取り組んでいる中編は、
私にとって大きな意味を持っています。
恐らく十年分の何かの結果に成るでしょう。必ず。