さまざまな理由があって二十歳くらいのころ私は干からびていた。
志望校に落ちたとか。
浪人して粘ってもなお落ちたとか。
その最中に父とむちゃくちゃ仲悪かった兄貴の嫁さんがまさかの乳ガンで亡くなったりとか。
タイミングがタイミングだったから兄貴が父に怒ること甚だしくて、
家族の一員である以上私もそのごたごたから逃げ切るわけに行かなかったとか。
どうにか逃げようと行きたくもなかった学校に入ったけど、
やっぱりやる気出ないからしっかり引きこもりしていて、
で、私は干からびていた。
二十歳くらいのころ私は半年ばかし夜昼逆に生きていた。
夜起きていたのには訳がある。
ぎりぎりの境界線、
毎日ほんのちょっとの時間を体験するためだ、
夜と朝のぎりぎり境界線。
ベッドライトを灯すと夜
ベッドライトを消したら朝。
そういう時間の中でのみ私は生きているべきだと思った。
時間みたいに絶対のものでもそれを感じるのは人間だから
自分さえ騙していられたら世界はどんなにだってなるんだからと。
その時点でもう割りとさいあくだった自分の生き方を無視しているために
私は
ライトを点けたり消したりしていたのだった。