『比べてわかる!
フロイトとアドラーの心理学』
和田秀樹
青春出版社
2014年8月
この本は、教養だけでなく、
自分の心を知り、それを元気にする
上で役立ててほしいとの願いから書かれています![]()
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序章 ”役に立つ”心理学へ
―なぜ今、アドラー心理学なのか
1章 二つの心理学の出会い
―共同研究者としてのフロイトとアドラー
2章 ぶつかる心理学
―そして、みなフロイトから去っていく?
3章 否定されるフロイト、忘れ去られたアドラー
4章 そして再評価されるアドラーとフロイト
5章 心理学は今、
どこまで人の心を癒せるようになったか
終章 フロイト・アドラーから100年、
よりよく生きるための心理学
近年は、精神療法(臨床心理士の方は心理療法)といわれる
心の治療の関心が高まっています
精神科医でもある著者の、
現代の心理療法の主要な理論がまとめてあります
フロイトとアドラーは、
さまざまな形で現在まで発展してきた
臨床心理学の源流に位置する人物です
心理学の範囲は広く、
認知心理学、発達心理学、言語心理学、
社会心理学、犯罪心理学・・・・
など内容は多岐にわたります
でも、その目的は大きく分けて二つしかありません
1 誰にでも当てはまる一般的な心の働きを研究するもの
(「正常な心」のあり方を探る)
「健康な心」を扱う実験心理学
2 原則的に「病んだ心」「傷ついた心」を扱う臨床心理学
また、心の病気や傷を治すための学問は、
「臨床心理学」だけではなく、
「生物学的精神医学」もあり、
この対象は「心」ではなく「脳」になり、
「脳科学」に近い分野になります
フロイトの精神分析は、「原因」を探りましたが、
その結果は、症状の軽減には時間を要すばかりか、
トラウマを引き出したことで悪化することもあり、
今では有効ではなくなりました
一方で、アドラーは、
「何のため」にその行動を起こしたか![]()
「目的」を探り、症状を治すのではなく、
それを持ったまま社会に適応することを目的にしています
また、このアドラーと同じ時代に生きて、
アドラーと同じ「目的」に主眼を置いたのが、
日本の「森田療法」です![]()
自分にとって「役に立つ心理学」とは
フロイトとアドラーに端を発する臨床心理学
早く安く病気を治す役割を果たす認知療法や行動療法
より良く生きる方策を提示する自己啓発のための心理学
さらに、両端のあいだにも、
原因論から目的論まで
部分論から全体論まで、
軽症を治すものから重症患者を相手にするものまで・・・
幅広さがあります
そして、心理療法に関しては、
どれが正しくどれが間違っているということはなく、
いろいろなタイプが存在することに大きな意味があり、
いろいろな心理学があるということは、
いろいろな「道具」があることになります
この本で、精神科医として著者の言いたかったことは3つだけ
1 人間の心をどう見るか、どう考えるか、どう治していくか、などは
一つの理論で説明のつくものでなく、いろんな考え方がある
2 それら沢山の理論はみんな、現在まで生き延びていて、
多くの人の心を救ってきたり、改善してきたのだから、
どれもがある意味で正しい
3 だとすれば、自分の心を理解し、ラクにしていくためにも、
あるいは人間関係や仕事の動機づけなどのためにも、
ある理論が自分に合わなくても、
別の理論なら合うかもしれないと考えてみることが大切![]()
だと述べています![]()
人は、
「体」と「心」と「魂」の三位一体
で成り立っていると言われていますが、
そのうちの
心理学とは、「心」を扱う分野ですが、
思った以上にすそ野は広く、
今生き残っているのは、
「役に立つ心理学」
その中には、自己啓発や前世療法など、
人によってはスピリチュアルに入るモノまであり境界は曖昧です・・・![]()
物事を思い込みで判断するのは、
心が健康な人にとっても良いことではありません
誰もが自分を知り、
悩みがあるのが普通だと意識し、
「思い込み」からラクになるように、
自分に合うものが見つかるといいですね![]()
本日も読んでいただきありがとうございます![]()