今日は青空が広がりました
先週の大学のジェンダー論の特別講義の後半にあった
現場の警官からの、
現在の犯罪に遭った被害者支援についてです。
さまざまな事件が起こった時、加害者は守られていますが、
被害者の人権については何もありませんでした。
どんな場所であろうと、
被害に遭って辛い目をしている所に、
追い打ちをかけるようにマスコミは全国から押しかけます・・・。
被害者の家族は、家の外へ買い物にも出ることが出来ません。
近所の人も、マスコミの聞き込みが入ります・・・。
以前、都会の大きな団地に住んでいた人で、近所で事件があり、
用事があって外出する時には、
マスコミにつかまらないようにするのが大変だったそうです・・・。
被害者の人権や家族を守ろうという運動が出たのが、
猟奇的事件だった神戸連続児童殺傷事件(1997年)でした。
我が子を殺されたのに、さらに自分の家の細かな情報までテレビに流される・・・
さすがにマスコミの報道の仕方や取り上げ方が問題になりました。
警察も変わりつつあります。
性犯罪にあった女性は、殆どが誰にも相談すらできません。
その時に、脅迫もされているからです。
性犯罪は、基本的に報道しません。
岡山県に置いてだけでも、
年間の届け出は約80件
ところがこれは、届け出のあったものだけで、
実際に相談があったのは・・・
4000件
内閣府の調査によれば、
性犯罪にあったことを誰にも伝えなかった割合・・・67.5%
警察に相談した人の割合・・・・・4.3%
を合わせると、潜在的にもっと大きな被害があると思われます・・・。
交通事故よりもよほど多いのです。
そして被害に遭うのは若い女性です。
身近にあるのです・・・。
夜や人気のない所には、
本人だけでなく家族や周囲の人も注意は必要です。
ましてやこれからリスクの高い
開放的になる夏がやって来ますから。
こうした被害に遭った時は、
警察には専門の相談窓口があります。
警察のホームページに載っています。
いつでも普通の車で、制服でない婦人警官が駆け付けて寄り添ってくれます。
病院代も警察が払ってくれますから、保険証を使う必要もありません。
72時間以内であれば有効な緊急避妊薬も県警持ちです。
カウンセリングも無料で受けることが出来ます。
カウンセリングは県によっては回数制限もありますが、
岡山県は制限はありません。
話を聞いていると、寄り添う警官自身も何度も心が折れそうになったほどで・・・。
被害に遭わないのが一番ですが、
それでも起こってしまった時には、どこへ相談したらいいのか、
知っておくと誰かのお役に立つこともできます。
ですから警察の方も、講演もしています。
辛い目にあった被害者に
自分達はどんな支援ができるのか
そこに取り組んでいる若い人たちがいます。
県警と協力して大学生の犯罪被害者支援をする
ボランティア組織連絡会「あした彩(いろ)」
岡山県南にある11の大学で作る組織です。
大学生が出来る事
交通事故で友達を失くした児童たちに歌や踊りを教えて励ましたり、
犠牲になった女児の祖父の野菜の収穫の手伝いなどもしたりしています。
今の若者の姿に勇気づけられます
犯罪で悲しむ人のない社会を
そんな集合意識の輪が根付き広がることを祈ります
本日も読んでいただきありがとうございます