東京下町にある居酒屋ぼったくり

店主は、両親を事故で突然失くして、姉妹二人で頑張っている姉の美音さんです。
妹は、まだ大学生です。

店の名前に似合わずお得な料金に、旨い酒と美味しい料理、人々との義理人情にあふれた、
読んでいてホッとする本です。♡

そんな本も4巻になりました本

   秋川 滝美 著 (アルファポリス)
      2015年10月 初版発行

 『 居酒屋ぼったくり 4 』

居酒屋ぼったくり〈4〉/秋川 滝美



主人公、美音さんの住む下町も、
季節は移り、人も町も変わっていきます。

時々利用していた近くのスーパーは閉店が決まり、
上手くすれば、近所のお店には新しい家族が増えそうだし、
常連の2人の空気も何となく色を変えつつある・・・おんぷ おんぷ

 ずっと同じじゃいられないって感じ音符 ウキウキ

時間は常に過ぎているのだから、人は時としてその事を忘れたい時があるのかもしれません・・・汗

美音さんは、今回かつての自分もそうだったように、
   親の店を継ぐのだから、大学には行かない!
と言い張ってる息子に話をしてやってくれ
と、親から頼まれてしまいます・・・にゃ



  面倒なら話なんてしなくていいよ!

と切り出した美音さんに、
当の本人のコウイチ君は唖然びっくり びっくり

でも、美味しい美音さんのお昼ご飯をご馳走になった後で、

  あの・・・大学って、楽しかったですか?4

  ぜんぜん!!

  じゃあ、何で楽しくもないところに行ったんですか?4

  強いて言えば、引き出し作りかなあ・・・?

  引き出し?4

  そう、世の中のことなんてなんにも知らなかったんだ汗

  親達だって、大学行かずにあれこれ身に付けたのに、
  何で大学に行かせたがるんだろう?4

美音さん自身が、昔父から言われたことです。

  子供に苦労はさせたくないんだってクローバー
  世間は子供が思ってるよりずっと厳しくて
  意地悪なところなんですって汗
  これからは大学くらい出ておかないと通用しない。
  なぜなら、客の大半が大卒になってくるから。
  客が見てきた世界を全く知らないというのは、
  接客の上ではハンデだ。
 
 学歴で人間の価値が決まるはずがない。
 けれど、どこかに線を引かねばならない時、
 学歴と言うのは一番の尺度らしい。
 それが今の社会。
 そして、そんな嫌な社会を変えるためには、
 まず学歴を得て、えらくならなければならない。

  でも、嫌な思いをさせたくないために、
  嫌な勉強をさせるって、矛盾じゃないですか?4

  嫌でもやらなきゃならないことなんて山ほどある。
  その訓練だと思ってやれ!




  この先に嫌な事が山積みだってわかっているなら、
  避けられることは一つでも避けたいじゃない!

  俺もそう思います。
  でも、美音さんは大学に行きましたよね!

  結局、頑固親父だったしあきらめちゃったのかなあ。
  実際、華やかなキャンパスライフ、ってやつも
  ちょっとは見てみたかったし、
  運よく入れる学校もあったし汗

  運良くって・・・にゃ

  受験は99%の努力と1%の運だと聞いた事があるよクローバー

  合格したのは一校だけで、
  縁があったのだから素直に行きなさい
  って母親から言われたの。

  それで、大学の勉強って役に立ちましたか?4

  立ったよ!!  はなまる  ぐぅ~。

さっきと同じスピードで答えられて、周囲にそんな答えをした人がいなかったコウイチ君は驚きます。びっくり びっくり

  身の守り方を覚えたよ!

  身の守り方・・・・?4 護身術とかですか?4

  実践じゃなくてね、理論武装!
  引き出しがいっぱいできたのキラキラ はなまる

  理論武装ですか?4

  そう。一生使える護身術。

  知識を得るということは、それによって身を守れることで、
  理系の知識は、身体的な命を守り、
  文系の知識は、社会的な命を守る。
  科学、医学の知識はそのまま病気や怪我に役立つし、
  経済や法律の知識は店を経営するためには必須。

  たとえ、変な喧嘩をふっかけられても、
  相手が正当じゃないと見抜ける知識があれば、
  いたずらに傷つくこともなく、感情を煽られることもない。

  物騒な事件が増えているとはいえ、
  日常レベルで言えば、
  刃傷沙汰よりもあり得ない言いがかりのほうがずっと多い。あへへ
  客商売ならなおさら。汗

  正しい知識を持っていればいるほど強くなれるよ。はなまる
  理不尽な人に惑わされなくなる。
  お客さんに滅多なことは出来ないけど、
  そんな時でも、
  理不尽な相手に頭を下げるのはお金をいただくためだ、
  って割り切れる汗

  それに、、学校の勉強ってさ、
  過去に他人が苦労してゲットしたアイテムを横からかっさらうようなものだと思う。
  そう考えると、すごくお得じゃない? キャハハ

  なるほど・・・え゛!

  それから、大学ってね、いろんな所から人が集まってくるんだよ。
  いろんな地域の、いろんな性格の人と仲良くしたりケンカしたり。
  で、あー、そうか、こういう考え方もあるんだーってすごくわかるようになるね。
  もちろん、全部経験で補えることなんだろうけど、
  やっぱり手っ取り早かったと思う。

  回り道じゃなくて?4

  そう、むしろ近道かも汗
  ただ、近道ととるか回り道ととるかは人それぞれ。
  それ以後も、出来るだけ引き出しを増やす努力はしてるわ。
  ただ、一生開けない引き出しもできちゃってる気がするけど。

  それって無駄じゃないですか?4

  どうかな?
  開けようと思った時に引き出しがぜんぜんないよりマシじゃない?



また美音さんは、同じ日、学歴にコンプレックスを持っていた別のお客さんへ、

  大丈夫ですよ。
  大事なのは何を得たかです。キラキラ
  どこで得たとか、どうやって得たか、じゃありません。
  でも、それって本当はかなり難しいことなんですけどね。顔

  努力の過程を評価されるのは学生の間まで。
  社会に出たら求められるのは結果。

  その結果をだしてこそ、努力の過程に目が向けられる。
  それが大人の世界。

  成果が得られない努力は間違った努力で、
  それ自体を評価されることなどない。

  まれに方向違いの努力が大発明を生むことがあるが、
  それすら「成果」があってのこその話

  だから、本人が満足の行く結果を出せたのであれば、
  その過程は正しくて意味のあることはなまる
と力説します。

そんな美音さんは、お客さんが汗をかいていたら、味付けに少し塩を足したり、
お客さんの好みに合わせて、ポテトサラダを、じゃが芋の食感を残したものと、よく潰したものと、2種類用意しておくような心遣いが出来る人です。キラキラ2 クラッカー ハート



こんなさり気ない優しさがあって、ご飯も季節のものを、手をかけた美味しいものが食べられるのなら、私も常連になりますよ!! じゅる・・

どこかにこんなお店がないかな~? 汗 ハート

本日も読んでいただきありがとうございます! キラキラ おんぷ。
    m(_ _ )m