この人の作品は大好きで、文庫化されたのを機に購入し、旦那様も何度も読んで、中には内容を知っているのに、朝の通勤電車の中で、
いやぁ、朝から泣けたわぁ
と言って帰ってくるくらいです。![]()
登場人物みんなが強烈な個性を発揮していて魅力的なんです![]()
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香月 日輪 著 (講談社)
2013年11月 第1刷発行
『 香月流
幽雅な相談室
妖アパから人生まで 』
昨年の12月、この作家の訃報を新聞で知りました・・・![]()
51歳だったのを知ったのはこの時で、
私と同じ学年・・・
と思うと共に、この年で生かされていることの奇跡を改めて痛感致しました。
それにしても、私の好きな『おじいちゃんと魔法の塔』や『大江戸妖怪かわら版』、『地獄堂霊界通信』などの続きが読めないと思うと、より一層のさみしさが募ります・・・![]()
こちらの本は、作者に対しての質問、
ペンネームはどうしてつけたのか![]()
なぜこれらの話を書こうと思ったのか![]()
など、99の質問に対しての答えを書いてあるのですが、本人、女性なのに男前の答えがあったりします
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やっぱりかっこいい
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質問の68番目、
なぜみんなで仲良くしなければならないのか![]()
という問いをされたら、どう答えますか![]()
に対して、作者は
「仲良くしなくてもいいよ」と答えています。
「仲のいい人=友達」なんてものは、なろうと思ってなれるものではない。
友達になろうという「働きかけ」はしても、
それが成功するか、または持続するかなんてわからない。
また、成功しなくてもいいし、持続しなくてもいい。
人間関係に必要なのは「摩擦を起こさないこと」である。
「仲良くすること」ではない。
ときっぱり言い切っています![]()
最後には、作者の中高生への講演録がおさめられているのですが、
この中にさだまさしさんの本『本気で言いたいことがある』にも出てきたラフカディオ・ハーンの言葉が出て来ました。
鳥は水を一口飲むごとに天をあおぐ
それは神に水を与えてくださったことを感謝しているからだと思う人と
単なる生態だと思う人の
どちらの心が豊かだろうか![]()
ハーンは日本のアニミズム、
いたるところに神がいるということを深く愛しました。
今の日本人にはハーンの心が必要ではないかと思います
と述べられていました。
家には白文鳥のだいとぽんがいて、
私の目には本当に美味しそうに
水を飲んでいるように見えます![]()
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この人の作品のすべてを貫くテーマは、
生きる力(特に子ども)です。
以下、作者の考えなのですが、惚れ惚れしました![]()
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私たちはすべて、父であると同時に、母であると同時に、
子どもであると同時に、教師であると同時に、
生身の、等身大の、一個人です。
それを踏まえた上で、
お互い何とかうまくやっていこうと、
これぐらいの肩の力を抜いてやっていってもらいたい。
そういう大人がかっこよくて、
子どもはかっこいい大人の言うことならきくんです。
特に、親御さんと先生方には
かっこいい大人になってもらいたい。
懐ふかく、お前はお前、俺は俺、
いろんな奴が寄り集まってる方が世の中は面白いから、
お前も俺もその一部だから、これからもよろしく頼むぜ
とそういうことが言える大人になってもらいたい。
他人と違うことを気にしなくてもいい。
でも、グローバルスタンダードは厳然と存在する。
それが曖昧で、うさん臭くても、
他人の個性とのバランスを考えなければいけない。
『妖怪アパートの幽雅な日常』の主人公の夕士くんも言ってました。
普通と特別のバランスをとることが大事だ
と。
そういう考える力を養うには、活字を読むことが重要です。
でも、ただ読むのはダメ。
考えながら読む、一歩も二歩も踏み込んで、
書かれている事の向こう側を読むことが大事です。
ああ、いいですね~![]()
だから、この人の作品に出てくる大人(年齢によらず)はかっこいいんですね~![]()
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きれいごとだけではない、生身の等身大の人物たちの姿がそこにはあるのです。![]()
それでいて大人も子供もかっこいいんですよ![]()
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