この混沌とした時代にあって将来の展望を描きにくい中での明るい未来が見えた本でした。
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旦那様が見つけてきて
絶対に読んでみて、買ってもいいから
という一押しの本でした。![]()
藻谷(もたに) 浩介
NHK広島取材班 著 (角川書店)
2013年7月 初版発行
『 里山資本主義
-日本経済は「安心の原理」で動く 』
表紙の下には、
『デフレの正体』から新しい社会(モデル)へ
とあります。
【里山資本主義】とは、
かつて人間が手を入れてきた休眠資産を再利用することで、
原価0円からの経済再生、コミュニティー復活を果たす現象
で、造語だそうです。
過疎化が進む地域の活かし方です。
見方、視点が変われば素晴らしいものに変容するという知恵と実例がありました
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少し読むと、はまりました・・・![]()
お、面白い![]()
エコストーブで炊いたご飯って美味しそう
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おまけにその為の燃料が木の枝4~5本しか要りません
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家の外でしか使えませんけど。![]()
ええ~っ![]()
「木質バイオマス」って単語だけは知っていましたが、
その内容は関心がなかったので
サッパリ![]()
だったのですが、
そうだったのか~、
って感じでした![]()
岡山県真庭市での一つの会社の取り組みが、今や世界の最先端のエネルギー革命を成し遂げたモデル企業として、国内ではなく世界から視察にやって来ています。
木くずから生まれたペレットを燃料としたペレットストーブは、まだ珍しいですがログハウスの展示場などで見たことがありますよ。
真庭市で住宅などの建築資材を作るメーカーの銘建工業の中島社長は、斜陽産業だった会社を見事に立て直しました。
そこには、発想の転換がありました。
木を削れば木くずが出ます。
それまではこの木くずを処分するのに、産業廃棄物になるので、高い処分費がかかっていました。
これをいち早く自家発電施設を作り、「木質バイオマス発電」として利用し、余った電力を
さらに時代が追いつき売電するところまで成し遂げました。![]()
今までお金をかけて捨てていた木くずが、ペレットとして使いやすく固められ、商品になりました。
専用のボイラーやストーブが要るものの、灯油とほぼ同じコストで、ほぼ同じ熱量を得ることが出来ます。![]()
一番優れている点は、石油などの燃料のように、あまり価格の変動がないので、農業などの計画が立てやすいことでしょうか。
今、そこにある物を利用する。
こうした里山資本主義は、地域経済の自立をももたらします。
その先進国が地下資源の無かったオーストリアでした。
日本と同じようにこれまで地下資源に乏しかったこの国は
徹底的にそこにある木材を活用することで、
中東諸国からの原油不安や
ロシアからの天然ガスのパイプラインの不安を
解消することが出来ました。![]()
勿論、「森林マイスター」と呼ばれる専門職を育てていますので、ますます森林が蘇ります。
また木で出来た新しい集成材であるCLTは、コンクリート並の強度があるので、木造高層建築も可能で、ウィーンやイタリアなどでも急速に普及しています。
地震や火事にも強いのだそうですよ。
事実、2007年に兵庫県三木市に7階建てのCLT建築物を持ち込んでの実験も、
震度7の揺れを加えても大丈夫、
一室で人為的に火災を発生させても、60分経っても炎は隣の部屋に燃え移らないどころか、少し室温が上がったかなという程度だったのですから、驚きです。![]()
今までだと、夏は暑いし冬は寒かったのですが、コンクリートは安心安全という思い込みがありましたが、こうした木材の普及で住宅革命が起こりそうですよね。
日本でも早く普及してほしいな![]()
この本の言っている「里山資本主義」とは、
お金の循環がすべてを決するという前提で構築された「マネー資本主義」の経済システムの横に、こっそりと、お金に依存しないサブシステムを再構築しておこうという考え方です。
だから、お金が乏しくなっても水と食料と燃料が入り続ける仕組み、
いわば安心安全のネットワークを予め用意しておこうという実践です。
車や必要な家電製品を使いながらも、
お金に換算出来ない幸せを増やす、
という事ですので決して経済社会に背を向けているわけではありません。
この本に出てくる広島県庄原市の和田さんが言った様に、
お金で買えるものは買えばいいけれど、
お金で買えないものも大事だということです。
現代の若者は、お金よりもマインドを重視している人が多いと聞きましたが、それは消費傾向にも表れていると思います。
勿論全員ではありませんが、年収をはじめとしたお金を求める価値観とは違うところで自分の人生を選択しようとしている、新しい時代が来ています。
三菱総合研究所の阿部淳一氏は、
震災以降の新たな若者たちの消費傾向を「ニューノーマル消費」と名付けました。
自分の為の消費(ブランド品や高級品)を求めるのではなく、
つながり消費(家族や地域、社会とのつながりを確認できるもの)を求め、
新しいものをどう手に入れるかという所有価値でなく、
今あるものをどう使うかという使用価値へ重心が置かれるようになっています。
確かに、洋服もリサイクルショップを利用したり、自然素材を好みアースカラーを着ている若者もよく見かけますね。
フェアトレードを扱うお店も少しずつですが目にするようになってきました。
この本の中心的な著者である藻谷さんは言います。
そこにはなぜ子どもを産もうとしないのか、についての考えも記されていました。
マネー資本主義は、やりすぎると人の存在までをも金銭換算してしまいます。
人間の価値は、誰かに
「あなたはかけがえのない人だ」
と言ってもらえるかどうかで決まる、と。
人との絆を回復することで、
そして自分を生かしてくれる自然の恵みとのつながりを回復することで、
ようやく
「自分は自分でいいんだ、かけがえのない自分なんだ」と
いうことを実感できるそうです。
その時初めて人は、心の底から子供が欲しいと思えるようになる。
生きている幸せを、子どもにも味わって欲しいと心の底から思う時、
ようやく人は子供を持つ一歩が踏み出せるのだそうです。
この少子化とは別に高齢化という問題も日本は抱えています。
少子高齢化と混同するのではなく、
この二つはそれぞれ別の問題なのだそうです。
健康寿命を延ばし、明るい高齢化の道を進むためにも、この「里山資本主義」は役立つのではないでしょうか![]()
地域の過疎化や耕作放棄地、などのハンデが見事にプラスに転じた生き方上手の見本もそこにありました。
実は世界の最先端の場所が・・・
なあ~んて、驚きながこんな所にあったのですね![]()
しかも、里山資本主義は、
楽しい
地域を誇らしく思う気持ち
に主軸がある点が読んでても楽しくなる理由なのでした。![]()
ああ、何だかいいなあ~、って思えます
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