この人の作品は、本当に分かりやすいだけではなく、心に響いてウルウルきますビックリマーク ドキドキ

    (T▽T;)


  有川 浩  (幻冬舎)

   2014年8月 初版発行


 『明日の子供たち』


 

明日の子供たち


女性の作家さんですが、作品が出る度に全て読んでいます!! ドキドキ 本


どの作品も感動致します!! 合格


この作品は、会社の営業マンを3年で辞めて、やる気だけは人一倍の三田村晋平ちゃんが児童養護施設「あしたの家」にやって来るところから始まります。


かわいそう」という気持ちと親切心から子供たちの乱れた靴を揃えていて、いきなり愛想のない3年目の女性の和泉先生に叱られます。パンチ!


90人を毎日ちょっとくらい甘やかしてやれるのか、

と言う視点で考えた時、

子供たちの為にならない事に読者もハッとさせられます!? 汗


児童養護施設そのものが、世間一般ではなかなか理解されていないのではないでしょうかはてなマーク


その、エアポケットに焦点を当てた所にこの小説は大きな役割を果たしたと言えるでしょう。



事実、殆ど実態を知る人は関係者くらいでしょうし、

ましてや当事者である子供たちの気持ちも丹念に書かれていて、社会における問題点も浮き彫りにされていました。



児童養護施設と言えば、親はいても、虐待や育児放棄などのさまざまな理由から関係がうまくいかなくなった子供が入っている施設だという程度の認識でした・・・。あせる



先に読んでいた旦那様に、

  

  「どこでウルっと来たはてなマーク 」


と聞かれましたけど・・・


  まだ全部読んでないよ・・・あせる



当事者である、この施設にいる聞き分けの良い”問題のない子供”である、16歳の谷村奏子ちゃんや、大人より大人びているヘビーな環境の17歳の平田久志くんたちがその胸の内を分かりやすく語ってくれます。


施設を退所した子供を支援するセンター『日だまり』が無目的だからという理由で、県の無駄遣いの仕分けに入れられ、存続の危機に瀕した時に、当事者である奏子ちゃんの思いを話す機会がありました。


  かわいそうと思われたくない


という思いです。



奏子ちゃんは言います。


 施設って、なんていい所だろうと思ったこと


 夜はお布団でぐっすり眠れて、

 ご飯やおやつまでもらえて学校にまで行けること


 規則は当たり前の事ばかりだし、

 規則を守っていれば誰にも怒られないこと


 施設に入れたことで、

 初めて普通の生活が送れたから幸せなこと


 だから、

 施設に入っている事をかわいそうだと思ってほしくないのだということ


等です。


子供たちを傷つけるのは親と一緒に暮らせないことよりも、

親と一緒に暮らせないことを欠損と見なす社会の風潮だと作者は書いています。


 この奏子ちゃんの場合、子供が本当に欲しいものを無視して、自分が与えたいものだけその時だけ与える親だと、親と一緒に暮らさない方が幸せなのです。



これが、人間の子供だとまだ分かりやすいのでしょうが、

同じく生きているペットになるとどうでしょうかはてなマーク しっぽフリフリ ネコ


ペットは話せませんから、飼い主が余程気をつけないとペットの気持ちは分かりませんから、飼い主の気が向いた時にだけ可愛がって、面倒になれば捨てる人と、ある意味同じような気が致します・・・。汗


  人とペットは違うと言われればそれまでですが、

  同じ地球上に暮らす一つの生き物という捉え方では

  一つの命で、

  人間に寄り添って癒してくれるというお仕事をしてくれています。わんわん にゃー


 

確かに、集団生活で面倒なことがあっても、

一般家庭にだってルールがあって、門限が施設よりも厳しい家庭だってあります。ダウン あせる



 問題は、親との関係が悪いことで困る事があることです。


 施設を出た後に、頼れる大人がいないという事です。


 日常の冠婚葬祭の時の服装など、

 一般家庭なら親に聞けばすぐ分かる事も、

 退所してしまうと職員の忙しさを知っているので聞けないし、

 生活に困った時に行く所もありません。あせる


だから、退所した子供を支援するセンターの必要性を誰よりも痛感しています。


しかも、それは無目的でなければならないのです。



選挙権がないことで、今までは養護してくれる大人のいない児童養護施設の施設の子供たちです。

だから、児童福祉の中でも後回しにされ、エアポケットに落ちている子供たちです。



施設を退所してしまって、行く所のない子供たちにとって必要なのは、

気軽に相談したり、

疲れた時に遊びに行けたりする場所がずっとそこにあること

いつでも何でも聞いてくれる人がいる、

という事が心の支えになります。


児童養護施設の子供たちもやがては「明日の大人たち」になります。


立派に社会を支える一員になるのです。



この二人の子供たちは、本をよく読みます。本


施設長が教えてくれたのですビックリマークドキドキ


 人生は一人に一つずつだけど、

 本を読んだら自分以外の人生が疑似体験出来ます


 どんな本であっても。本


 そうやって他人の人生を読んで経験することが、

 自分の人生の訓練にもなっている事があるのではないでしょうか。


 踏み外しそうになった時に、本で読んだ言葉が助けてくれたりもします。ラブラブ



 どんな本でも、楽しく読んだものは、全部自分の糧になりますビックリマーク


 本を読んで良かった、と思う事があれば、それが全部正解!!


 どの本を読めば救われる、なんてことは決まっていません。本


 誰に何が響くかは読んだ本人にしか分かりませんビックリマーク


 だから、自分が好きな本も、

 他人が好きな本も大事にしなくちゃいけないラブラブ


という事を久志くんも気付くのでした!! 合格



  でも、これって、

  全ての人に向けての著者のメッセージでもあるような気が致します。ラブラブ



こんな子たちを育てた「あしたの家」のスタッフも、

甘やかす担当の人ばかりではなくて、

厳しくする人もいてはじめて、チームワークが発揮できている施設でした。ラブラブ


  一般家庭に於いても役割という事では大切な部分ですよね。


  それぞれが得意な役割を果たすことに於いては。


一つの人生の成功例が全ての人の成功に当てはまるはずもありません・・・あせる


だから、それぞれの人に道を指し示そうと思ったならば、

数多くの例えと様々な過程があるのだという事を踏まえておかなければならないのかな、と思います。


ゴールは一つでも、そこへ到達する道は無数にあるのです。


人はどんな人でも自分の思い通りにはなりません。


自分の人生の責任は自分自身で負わなければなりませんから。


どうか人に、弱者に優しい社会であってほしいと強く願いました!! ドキドキ


この様な、一般の人に知られにくい子供たちの事を綿密に調べた上で、感動と共に小説にして教えて下さった有川浩さんに感謝致します。ドキドキ


 ありがとうございましたビックリマーク


  m(_ _ )m


それにしても、重たくなりがちなテーマ、題材をここまで分かりやすく書けるとは・・・。クラッカー

決してライトノベルとは思えませんでしたよビックリマーク


  (=⌒▽⌒=)