橋口監督は、「恋人たち」のシナリオを書く時、アマチュアの俳優さんたちの役を、ワークショップの中で見た感覚だけを頼りに、一人一人当て書きしました。その人にぴったりのキャラ
クターを作って演じてもらったんです。個人的に背景を調べ上げたというような話ではなく、ワークショップをすることでつかんだ、一人ひとりの個性を尊重したのです。つまり、映画「恋
人たち」は、橋口監督が人間や社会をどんな視点から見ているか、が赤裸々に映し出された作品でもあるわけです。結果的に、その作業はこの作品の独特のテイストにもつながっていくことに
なります。ドラマ全体の中で中心になるエピソードに起用された篠原篤さんについては、「無名の俳優さん。どの劇団にも属していない人でした。そういう状態で俳優をやるのは、本来とても
難しいことです。でも、気持ちを持っていかれるようないい芝居をしました。彼は多分、いつも、これが最後だと思って撮影現場に来ていたのだと思います。ギリギリまで自分を追いつめて
いるかのような彼のムードが、自然と役そのもののの実在感にもつながっていきました。映画の尺については、特に製作側から、これくらいにしてくれ、というようなことは何も、言われませ
んでしたが、時間に関しては、ボク、90分くらいにはなるかな、と思ってたんです。無名の人間が出て、90分くらいならば大丈夫。でも2時間超えはどうかな・・・・って、思ってたのに
ね(笑)。それと、無名の新人たちが出演するから、といって、この際、ドキュメンタリー・タッチにしよう、なんて発想も一切頭に無かったです。長い人生、彼らがここから先、俳優を続
けていけるかどうかなんて、誰にもわからない。けれど、ワークショップでわかった彼らの持ち味を生かして劇映画にしていくにはどうしたらいいか、考えて考えて考え抜きました。それぞれ
が、ドラマの文脈の中でリアルに見えていたらいいんじゃないか、ボクの頭の中で、そんな結論にたどりついていったんです。それに、有名俳優も一緒の画面に入っていくので、この人はウマ
い、この人はヘタ、と、デコボコにならないように。質の部分において均一になるようにと、特にそこには注意をはらっていきました。(つづく)・・(№70)・・・・・・・・・・・・
クターを作って演じてもらったんです。個人的に背景を調べ上げたというような話ではなく、ワークショップをすることでつかんだ、一人ひとりの個性を尊重したのです。つまり、映画「恋
人たち」は、橋口監督が人間や社会をどんな視点から見ているか、が赤裸々に映し出された作品でもあるわけです。結果的に、その作業はこの作品の独特のテイストにもつながっていくことに
なります。ドラマ全体の中で中心になるエピソードに起用された篠原篤さんについては、「無名の俳優さん。どの劇団にも属していない人でした。そういう状態で俳優をやるのは、本来とても
難しいことです。でも、気持ちを持っていかれるようないい芝居をしました。彼は多分、いつも、これが最後だと思って撮影現場に来ていたのだと思います。ギリギリまで自分を追いつめて
いるかのような彼のムードが、自然と役そのもののの実在感にもつながっていきました。映画の尺については、特に製作側から、これくらいにしてくれ、というようなことは何も、言われませ
んでしたが、時間に関しては、ボク、90分くらいにはなるかな、と思ってたんです。無名の人間が出て、90分くらいならば大丈夫。でも2時間超えはどうかな・・・・って、思ってたのに
ね(笑)。それと、無名の新人たちが出演するから、といって、この際、ドキュメンタリー・タッチにしよう、なんて発想も一切頭に無かったです。長い人生、彼らがここから先、俳優を続
けていけるかどうかなんて、誰にもわからない。けれど、ワークショップでわかった彼らの持ち味を生かして劇映画にしていくにはどうしたらいいか、考えて考えて考え抜きました。それぞれ
が、ドラマの文脈の中でリアルに見えていたらいいんじゃないか、ボクの頭の中で、そんな結論にたどりついていったんです。それに、有名俳優も一緒の画面に入っていくので、この人はウマ
い、この人はヘタ、と、デコボコにならないように。質の部分において均一になるようにと、特にそこには注意をはらっていきました。(つづく)・・(№70)・・・・・・・・・・・・