昨日、松澤せんべいのお葬式に行ってきた。
自宅で家族に見守られて亡くなるということは今時なかなかできない。
多分、ほとんどの人は病院のベッドの上で亡くなる。
うちのおふくろも親父も病院だった。
じいさんは自分の部屋の自分の布団の上で家族に見守られる中、
お医者さんが最後に脈をとり、「ご臨終です」と言われ亡くなった。
周りに座っていた家族は「オヤジー」とか「じーちゃん」とか言って、
今思うと映画のワンシーンのようだった。小学6年生の時だ。
で、松沢家の葬式だが、参列していたところに来て鈴子さん曰く、
「祭りの好きだったじいさんを送るんで、甚句を歌ってほしいんだ」
「三人の栄町の人に頼んであるから、そのあとやってちょうだいよ」
いやいやそれはと断ろうと思ったけど、「はい、わかりました」と答えてしまった。
どのタイミングでどのように甚句を入れようかと相談されたので、
出棺に合わせ、柩を見送る形でやりましょうと担当者に話した。
出棺の時、栄町の代表三人のあとに続き俺も一発甚句を入れた。
柩の中のお父上の顔を思いながら歌ったら、何がグッと来るものがあった。
進行役の担当者には良かったですねとの感想をもらったが、
いい見送りができたんじゃないかとおもった。
柩の見送りに甚句を歌うのは初めての経験だった。