先日、帯広市(人口:16万人)のワクチン接種が「9月中」に終了する予定と報じている地元新聞の記事を見て、自分の目を疑った。なぜなら、同じ人口規模の隣町の釧路市が、大規模会場を利用して「7月末」に達成する予定と報じられていたからである。この違いは、どこから生じているのだろう。
私は、「ヤル気」だと思う。この新聞記事の影響により、ワクチン接種の終了が、9月中から8月中に変わることを願っている。その理由はこの記事が事実だとすれば、十勝に誇りを持っている帯広市民の恥じであるからだ。何事をするにも“優先順位”というものがあり、今はコロナウイルスの撲滅であるから、何をさて置いてもワクチン接種が優先である。
首長としてアピールする最大のチャンス到来でもあるので、自らそれを放棄することもなかろう。現菅義偉首相にも言えることだが、優先順位が間違っていれば変更すれば良いのである。日本人の悪いところかもしれないが、往々にして島国根性で、「着眼大局」しないことである。(追記:なお、6月6日付け地元新聞によるとワクチン接種は、終了予定が「7月中」に変わったらしい。)
以前、元東大総長の小宮山宏氏が「かみしほろ塾」で、「考えただけではいけない。行動に移すべきだ」と言っていたが、8月の東京五輪も開催されそうなので、まさに行動を起こしてでワクチン接種を急ぐべきだ。 「火事場のバカ力」と言われるが、力は無限に発揮されるので、あとは“ヤル気”である。
地域エコノミストの藻谷啓介氏は、この東京五輪について次のように言っている。 「男子ゴルフの海外メジャー大会“マスターズ”を制した松山英樹選手や二刀流の大谷翔平選手も、大会や試合が中止になっていれば、歴史を塗り替えるチャンスを失うところだった。白血病を克服した競泳の池江璃花子選手にとってのオリンピックは、どうだろう。松山や大谷を応援しつつ、池江には我慢しろと言えるのか。池江に限らない。4年に1度の大会に向けて研さんを重ねてきた世界中の、パラリンピックを含む有名無名の出場予定選手たちの立場や気持ちに、筆者は寄り添いたい。
この際、経済効果は無視し、イベントしての盛り上げはせず、無観客で競技だけに徹するべきだ。ただただ、選手たちが一生に一度のこの機会に安全に戦うことだけに、ホスト国・日本は全精力を向けるべきである。』と。
「十勝の活性化を考える会」会員T