イラン・イラク戦争中、イラクのバスラ近郊に出張していました。
夕方から、次の日の早朝までが、戦闘時間です。
日中は、55℃の大気温なので、触る物が鉄では、
火傷してしまい、
涼しくなってからしか、行動できません。
地平線いっぱいに、砲撃の閃光が絶え間なく広がり、
地響きと共に壁が砲撃の衝撃波で、揺れます。
夜間照明を消したヘリコプター、ロケット弾が尾を引きながら
飛んでいきます。
バスラに向かう道、その先は前線となる車線を
戦車を載せたトレラーが走って行きます。
その車線は、ガタガタに傷んでいますが、
反対車線は、ほぼ無傷。
前線に行ったきり戻ってこない片道切符の車線です。

そんな中、私のいた液化天然ガズプラントのキャンプの周りには、
8頭位から十数頭の野犬の群れが13群いました。
夏時間の昼休みは、4時間あったので、炎天下、
それぞれを数えていました。
ちょっと超えてしまった世界観です。

それも血統証のあるの様なわん仔達です。

なぜ、そこにいるのでしょうか?

周りのオイルリファイナリー、化学プラント等の建設に
来ていた家族(欧米人)が
置いていっちゃたわん仔達です。

でも狂暴です。

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怖さを知らない若かりし頃、でも果敢に生きていました。


番外編-14に続く