2021年本屋大賞第2位
青山美智子さん「赤と青とエスキース」
を読みました
普段は
猟奇的殺人、惨殺、連続殺人鬼などに
触手が伸びる母ですが
この小説は清涼飲料水
(何か「清涼飲料水」って
めちゃくちゃ涼しげでいい響き!)
のような爽やかさと
ホットココアのように甘くて温かい感触で
こんな汚れ切って、濁った母の心まで
澄み渡るかのように清潔感のあるお話です
交換留学生として
オーストラリア🇦🇺メルボルンに来たものの
友人の一人もできず
理想とのギャップに落ち込み気味の
女子大生レイ。
バイトの先輩に誘われたバーベキューで
ブーと名乗る産まれも育ちも現地の
日本人大学生と出会い、
レイの留学期間が終了するまでという
条件付きで付き合いを始めます
お互いに離れ難く思いながらも
レイが帰国するまで一週間というある日、
レイがブーの友人の
ジャック・ジャクソンという
画家志望の青年の絵のモデルになることに…
あらすじはここまで。
第二章からは
そこで描かれたエスキースと呼ばれる
下絵から生まれる物語が綴られ
最後の最後の一行で
ふるふると感動で心が満ちていきます
すごく印象的な言葉がいくつかあって
「夢を見られなきゃ、ダメだ」とか
「額縁のふちは縁(えん)🖼。
絵と額縁の幸せな結婚」とか
心に留めておきたい小さな宝物のよう。
できれば温かい飲み物☕️など用意して
〜やり残した掃除のことなど考えず〜
ゆったりと読んでいただきたい
小説だなぁと思います