僕は耳かきをしてもらうのが大好きで、小さい頃はお袋に、結婚して奥さんに、そして最近は小学校5年生の孫娘にやってもらいます。孫娘のひざ枕での耳かきは、もう世界中の幸せを集めて濃縮しても足りないくらいに幸せです。ただ、若干のお小遣いは渡しますが…

 好きな人のひざ枕って、それこそ幸せですが、ただでさえ可愛くてしょうがない孫娘が、まだ嫌がらずにちょこんと胡坐をかいて、そこに僕の頭を載せた時の至福感といったら!

 でも、孫娘も10歳。どんなに可愛くて嬉しいことでも、僕はこの幸福感をそろそろ卒業しようと思います。やがて散る桜の花が咲き誇るように、刹那の幸福感を忘れまい!刹那の、消えゆく美しさや高揚感、幸福感を。

 

 それにしても、幸せのひと時。それが一瞬でもあるというのは、嬉しいことですね。