史上初のドイツ勢対決、チャンピオンズリーグ2012-13決勝戦。
決戦前夜ならぬ、当日の最終チェックしていきましょう!
【ここまでの両者のライバルエピソード】
まずは決勝戦を盛り上げるためのここまでのレポート。
2期連続でバイエルン・ミュンヘンに快勝し、ブンデスリーガを連覇したボルシア・ドルトムント。
しかし、今シーズンはバイエルン・ミュンヘンの2勝2分で、多くの記録を作りブンデスリーガを制覇した。
ブンデスリーガを連覇したボルシア・ドルトムントの戦術は、ゲーゲンプレッシングと呼ばれる守備戦術が要となっていた。
ゲーゲンプレッシングとは、ボールを奪われた際の素早いプレッシングのことだが、ただボールに近い人間がチェックに行くというだけでなく、これに周りが連動するのがゲーゲンプレッシングのポイントである。
つまり、ボールを失った際に、周りにいる4~5人の選手が、自分のポジションを瞬時に理解し、誰がボールにチャンレンジし、誰が誰のパスコースを消すのか一瞬で判断しなければならない高等戦術だ。
これには、各選手の戦術理解度の高さが求められる。
このゲーゲンプレッシングを2期連続の乾杯で味わったバイエルン・ミュンヘンは、今季ハインケス監督のもと、自分たちもこのゲーゲンプレッシングを採用し、見事に自分たちのものにした。
これについてボルシア・ドルトムントのクロップ監督は、「物真似バイエルン・ミュンヘン」と激しく激怒。
クロップ監督の発言に対しバイエルン・ミュンヘンは、「優れた戦術をとりいれていくのは普通のこと。どのチームでも当たり前にやることだ。」と受け流す。
バイエルン・ミュンヘンのヘーネス会長がさらにボルシア・ドルトムントを挑発し、その挑発にクロップ監督が乗ってしまうという安い挑発合戦を繰り返してきた。
さらにボルシア・ドルトムントの黄金期を築き、17年前にチャンピオンズリーグを制覇したキャプテンであるザマーが、バイエルン・ミュンヘンのSDに就任し、裏切り者として罵られている。
ボルシア・ドルトムントは、地域柄から労働者階級のチームと言われ、サポーターもお金による引き抜きなどに大きな反応を示す。
ザマーSDから始まった"裏切り者"騒動が、この決勝を前にボルシア・ドルトムントのNo.10マリオ・ゲッツェまで来期バイエルン・ミュンヘンに移籍するとして、さらに白熱してしまった。
そんな流れで迎えたチャンピオンズリーグ決勝戦、両者が盛り上がらないわけがない!
【試合展望】
続いては試合の展望を考えていこう。
両者共にフォーメーションは4-2-3-1。
フンメルスやゲッツェなど、怪我人の話もあるが、まずはオーソドックスなスタメンを以下に記載していく。
「バイエルン・ミュンヘン」
マンジュキッチ
リベリ ミュラー ロッベン
ハビ・マルティネス シュバインシュタイガー
アラバ ダンテ ヴァン・ブイテン ラーム
ノイアー
「ボルシア・ドルトムント」
レヴァンドフスキ
ロイス ゲッツェ ブワシュチコフスキ
S・ベンダー ギュンドアン
シュメルツァー フンメルス スボティッチ ピシュチェク
ヴァイデンフェラー
上記が基本フォーメーションだ。
バイエルン・ミュンヘンで変更の可能性があるとすれば、ヴァン・ブイテンのところにボアテングが入るぐらいだろう。
対するボルシア・ドルトムントは、ゲッツェを欠いた場合、ロイスをトップ下に移し左にグロスクロイツを置くのが基本パターン。
しかし、ヌリ・シャヒンという攻撃的なボランチが復調していることを考えると、シャヒンをゲッツェのポジションに置いて、3ボランチでベンダーがアンカー、ギュンドアンかシャヒンのどちらかがトップ下に流れていくという戦術も面白いのではないだろうか。
しかし、この決勝戦でクロップが上記のような奇策を用いることは少ないので、前者の左にグロスクロイツを置くパターンの可能性が高い。
まず試合開始からバイエルン・ミュンヘンがハイプレスをかけるか否かがポイント1だ。
過去の対戦を見ると、対ボルシア・ドルトムントにはハイプレスから試合に入る可能性が高い、バルセロナのようにポゼッションに固執するチームには少し引いたところにゾーンを形成し、ある位置、もしくはある選手に渡った場合にプレスをかけていくのが、バイエルン・ミュンヘンの守備への入り方だ。
ハイプレスがかかった場合、ボルシア・ドルトムントがうまいボール回しでそれをいなせればOKなのだが、今季はそれがうまくいかず押しこまれることが多かった。
ここでポイントになるのがフンメルスの存在。
ハイプレスでボールを後ろに下げた時、フンメルスから一発のロングボールを配給できれば、バイエルン・ミュンヘンのペースを乱すことができる。
最終ラインから正確なロングパスを出せるフンメルスは、ハイプレスを交わしたいボルシア・ドルトムントには必要な戦術である。
続いてドルトムントがハイプレスでボールをロストしたと考えてみる。
するとバイエルン・ミュンヘンは両サイドの"ロッベリー"ことロッベンとリベリを起点に、熟成されたサイド攻撃を仕掛けてくるだろう。
ロッベン、リベリともサイドとは逆足のアタッカーなので、中に切り込んでのミドルシュートなども警戒しなければならない。
これはドルトムントも理解しているだろう。
中に切り込んできたリベリ、ロッベンからボールを奪うことができれば、一気にドルトムント得意の高速カウンターが火を吹く。
ギュンドアンからロイスやゲッツェにパスが渡り、一気に敵陣を切り裂いていく。
さらにそこにレヴァンドフスキのポジションニング、キープ力、得点力が合わさることで、敵ゴールへボールを入れるミッションが完結するのである。
ドルトムントの中央ゾーンで、前がかりになった状態でボールを失うことは、バイエルン・ミュンヘンとしては絶対に避けなければならない。
リベリ、ロッベンがサイドを切り裂き、中央に切り込んではミドルと好き放題にプレーできれば、一気にバイエルン・ミュンヘンペースで進んでしまうが、この二人をうまく足止めできれば次に出てくるのは両サイドバックによるオーバーラップだ。
右サイドのラーム、左サイドのアラバともに、運動量、スピード、クロスの精度を備えた世界でも屈指のサイドバックである。
中に切り込んだロッベン、リベリの外側をラーム、アラバが回り込んできた場合、ドルトムントはマークの受け渡しから彼らに体を当てに行かねばならないだろう。
しかし、さらにバイエルン・ミュンヘンには、他チームと違いもう1本の矢があるところが、サイドアタックの怖いところなのである。
右サイドでロッベンがボールを持ったと仮定する、スピードに乗りきれず中に切り込む、その外側をラームが上がってくる、ラームにパスを出すかと思いや、ロッベンの後にサポートに来た逆サイドのリベリに預けて、ロッベンもスペースに走ってリベリからパスを引き出したり、ワンツーで崩して最後は外のラームに渡すなどのパターンがある。
バスケットボールの戦術に、アイソレーションというものがあるが、あれは攻撃力の高い選手一人をどちらかのサイドに置き、それ以外の選手はその選手と逆サイドに集中し、攻撃力の高い選手に相手との1対1を作らせるという戦術だが、この場合のバイエルン・ミュンヘンはその逆をやるのである。
片側サイドに攻撃力のある二枚看板が集り、さらにそれをサイドバックが追い越すという片側集中攻撃だ。
これは恐らくだが、チームとして決まった瞬間があるのではなく、リベリ、ロッベンの経験という判断材料に任されている部分ではないだろうか。
バイエルン・ミュンヘンにの守備と攻撃面を見てきたので、次はドルトムント主導の攻撃と守備を見ていこう。
ドルトムントはバイエルン・ミュンヘンにポゼッションを差出、前途したような守備戦術からのカウンターで攻めるのがメインとなる。
では、自分たちから崩していく場合はどうだろうか。
ギュンドアンという若き司令塔から攻撃が始まっていく。
ギュンドアンから両サイドのスペースにパスが出るか、レヴァンドフスキのポストプレーを狙ったパスが出るだろう。
まずはサイドから見ていくが、ドルトムントの両サイドにはバイエルン・ミュンヘンほどの攻撃力はないと言える。
理由は、両サイドの二人は確かに強力だが、両サイドバックがバイエルン・ミュンヘンほど積極的に上がってこないのが理由だ。
右サイドのピシュチェクは攻撃的だが、左のシュメツツァーは守備的と言えるだろう。
理由はサイドよりも中央突破をメイン戦術としているからだ。
ドルトムントの中央突破には、レヴァンドフスキのキープ力、ゲッツェのテクニック、ギュンドアンの攻撃センス、そしてロイスというエッセンスが絡み合い、狭いスペースでも突破する破壊力がある。
ギュンドアンから攻撃のペースが上がり、レヴァンドフスキかゲッツェにパスが渡る、この二人のキープ力とパス交換で狭いスペースを切り開いていく、さらにそこにサイドからロイスがダイアゴナル(斜め)に走り込んで来てDFを引く付ける。
ロイスを甘く見ればロイスにパスを、ロイスがDFをつればゲッツェかレヴァンドフスキがそのまま突破してくるのだ。
この時のバイエルン・ミュンヘンの守備ポイントは2つではないだろうか。
まずはレヴァンドフスキにパスを入れさせないということ、ここでキーになる選手がハビ・マルティネスである。
彼がバルセロナ戦で見せたフィルターとしての完璧な振る舞いが、対ボルシア・ドルトムントにも求められる。
メッシへのパスコースを消したポジショニングで、レヴァンドフスキへのパスコースに蓋をし、パスの出しどころに迷ったイニエスタにしたように、ゲッツェ、ギュンドアンにコースを消しながら一気にアタックをかける。
もう1つのポイントがギュンドアンへのアタックである。
これはCL準決勝2ndレグでレアル・マドリードも実践した戦術である。
パスの出し所であるギュンドアンへ潰しをかけるのだ。
ここ2年バイエルン・ミュンヘンがシュバインシュタイガーを潰されて、攻撃のギアを入れられなかったように、ドルトムントもギュンドアンが潰されると前にショートパスを送れなくなるのだ。
ギュンドアンにはスタミナ、運動量が豊富なミュラーが相対するので、ギュンドアンとしてはかなりやりにくくなるだろう。
ボランチの組み合わせが、ギュンドアンとシャヒンのコンビであれば、守備力は下がるが起点を2つに増やすことができるので、ミュラー1人では潰しきれず、円滑なビルドアップができるようになるだろうが・・・
これが主に考えられる試合展開だろう。
【キープレーヤー】
続いてはキープレーヤーを見ていこう。
バイエルンミュンヘン側は、攻撃面では両サイドバックだ。
リベリ、ロッベンが絶好調で一人でサイドを切り開ければ問題ないのだが、そう簡単にはいかないだろう。
そこで試合展望でも書いたようにアラバとラームのサイドバックの上がりが重要になる。
彼ら二人が上がってくれば、その分ドルトムントのカウンターが破壊力を増すので、バランスをとりながら機を見て一気に仕掛ける判断力も試されるだろう。
バイエルン・ミュンヘンの守備側のキープレーヤーは、ハビ・マルティネスとミュラー。
これも前述したように、ハビ・マルティネスがレヴァンドフスキへのパスコースを消しながら、ゲッツェやロイスを潰す必要がある。
ミュラーというのは正確ではないのだが、ミュラー、マンジュキッチ、シュバインシュタイガーのいずれかが任されるギュンドアンへのアタックが鍵という意味だ。
続いてはボルシア・ドルトムント側。
ゲッツェが不出場となると発表されたので、ロイスの攻撃力が重要となる。
彼のスピードを活かしたカウンター、そしてレヴァンドフスキを活かす動きが重要になる。
ロイスに次いではギュンドアンだろう。
ギュンドアンから良いパスが前線に通らないようだと、バイエルン・ミュンヘンの守備戦術にハマってしまったと考えて良い。
ボルシア・ドルトムント側の守備のキーマンは、世界屈指の両ウイングと相対するサイドバックだ。
特に今季鬼神のような活躍を見せるリベリと対するピシュチェクは、相当な労力を求められるだろう。
しかし、ピシュチェクはリベリ同様に世界屈指のウイングであるロナウドと準決勝で対戦してきただけに、1対1であれば良い勝負を見せてくれるだろう。
そこにアラバが絡んできた時に、マークの受け渡しなどの判断力が求められるので、スボティッチやボランチと連携してサイドを制圧したいところだ。
【総括】
以上が、筆者の考える試合展望である。
これで両監督が奇策を用いて来たら、気絶ものですけどね(笑)
中央突破、高速カウンターのドルトムント、バリエーション豊富なサイドアタックのバイエルンという戦いになるだろう。
守備はどちらもゲーゲンプレッシングを基にした、攻守の切り替えの早い試合になる。
ゆったりボールを回す時間が限られるため、試合中は本当に目が離せないだろう。
先の日本代表発表インタビューでザッケローニ監督が語ったように、インテンシティーが重視されている現代サッカーにおいて、欧州最高のハイレベルなインテンシティーを見せてくれるのが、このドイツ王者たちだ。
前評判としては、選手層の厚いバイエルン・ミュンヘンが有利となっているが、その分ジャイアントキリングを期待したボルシア・ドルトムントを応援する声が良く聞こえてくる。
特に日本では、香川真司が主力としてプレーしていたドルトムントが人気で、宇佐美が捨て台詞を吐いて退団したバイエルンは不人気と言えるだろう。
もちろんだが、筆者はボルシア・ドルトムントも大好きなブンデスリーガのチームだが、それ以上に大好きなバイエルン・ミュンヘンを、ビール片手に応援させていただこうと思う。
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