加茂隆康弁護士の著書『自動車保険金は出ないのがフツー』について考察するブログ -17ページ目
加茂隆康弁護士の著書でよく出てくる「東京弁護士会」について調べてみました。
東京弁護士会は、1893年(明治26年)に設立された、創立115年以上の長い歴史を有し、約6,000人の弁護士会員数を誇る、日本最大規模の弁護士会です。

刑事弁護、子ども、高齢者、障がい者、女性、消費者、犯罪被害者、外国人、公害・環境など、
あらゆる分野の人権問題に取り組むほか、市民のみなさんが利用しやすいように、法律相談サービスを拡充しています。
また、人権擁護の観点から、適正な司法制度の実現、立法その他の施策が具体化するように声明や意見書を発表したり、法務省や裁判所とも協議したりしています。自治組織として、弁護士や弁護士会の改革も積極的に進めています。

東京弁護士会には、調査・研究、啓発活動、各種センターの運営等、様々な委員会が設置されており、
それぞれの委員会の目的に沿って実践的に活動しています。
また、資格審査会、懲戒委員会、綱紀委員会、選挙管理委員会は、公平さを担保するため、独立した機関になっています。

だそうです。
東京弁護士会について知る事が出来、加茂隆康弁護士についてもまた一つ知る事が出来たような気がします。

加茂隆康弁護士の著書『自動車保険金は出ないのがフツー』

第四章 きちんと出させるには「出るとこへ出る」
力の差を知る/戦略の差/圧倒的な経済力の差/弁護士のみつけ方
専門外の弁護士/なぜ交通事故弁護士は少ないか/損保側弁護士と地方の問題
地方の被害者の疑心暗鬼/敵に塩を送る/内部規定で払わない弁護士費用
弁護士をつけると損保の態度が変わる/出るとこへ出る/交通事故紛争処理センター
日弁連交通事故相談センター/慰謝料を弁護士会基準より値引きしがちな日弁連の矛盾
紛セと日弁連とどっちが得か/民事調停はご近所のご隠居的
やみくもに調停に申し立てる損保側弁護士


『やみくもに調停に申し立てる損保側弁護士』

加害者側損保から依頼をうけた弁護士の中で、こうした事情を知らないまま、やみくもに
損害賠償額確定調停を起こす人がいます。
交通調停は話合いの場ではありますが、賠償金額についての話合いをする場です。
被害者が治療を継続している段階で、「将来、『症状固定』になったら、自賠責へ被害者請求をしてください」ろか、「給与カットされたのなら、勤め先から『休業損害証明書』をとりつけてください」といった方針を伝える場ではありません。
このメッセージを伝えたいのなら、手紙をメール、FAX、または郵送するだけですみます。

後遺障害が出た人なら、自賠責で後遺障害等級も認定され、賠償金額を被害者、加害者とも算定できる状態にならないと、調停にはなじみません。つまり、将来どう進展するか不透明で、混沌としている時期ではだめなのです。賠償金を適切に算定できる状態にきていることが必要です。

調停になじまない段階で調停を申し立てるのは、無謀であり、かえってその弁護士の見識のなさを表明することになります。残念ながら、交通問題に長けていない若手弁護士の中には、こういうことをする方がいます。

その背景には、示談折衝よりも交通調停の方が、損保から支払われる弁護士報酬が高くなるという思惑もからんでいます。

加茂隆康弁護士の著書『自動車保険金は出ないのがフツー』

第四章 きちんと出させるには「出るとこへ出る」
力の差を知る/戦略の差/圧倒的な経済力の差/弁護士のみつけ方
専門外の弁護士/なぜ交通事故弁護士は少ないか/損保側弁護士と地方の問題
地方の被害者の疑心暗鬼/敵に塩を送る/内部規定で払わない弁護士費用
弁護士をつけると損保の態度が変わる/出るとこへ出る/交通事故紛争処理センター
日弁連交通事故相談センター/慰謝料を弁護士会基準より値引きしがちな日弁連の矛盾
紛セと日弁連とどっちが得か/民事調停はご近所のご隠居的
やみくもに調停に申し立てる損保側弁護士


『民事調停はご近所のご隠居的 続き』

なぜか。

民事調停では、調停委員会が、申立人と相手方の双方から話を聞きます。
主張を書いた書面や立証資料を見て、調停工作をします。この流れは、交通事故紛争処理センターや
日弁連交通事故相談センターとほとんど同じです。

問題は調停委員会の見識です。民事調停では二人の調停委員が入ります。
一人は大方は弁護士が務めますが、もう一人は法律家ではない人が行います。
調停委員の中で、交通事故問題に精通している弁護士はごく稀です。
ほとんどのケースでは、交通問題にあまり詳しくない人にあたります。交通問題に詳しくない方は、法的に何が認められるべきで何は否定されるべきか、どこまでの損害はよくて、どこを超えるとだめか、
そういった交通賠償の基本的な考え方が分かっていません。

落語に出てくるご隠居が相談をもちかけられたとき、人生経験にもとづいて大岡裁き的に判定するのと同じように、双方の主張を足して二で割ったところを落とし所にしがちです。
交通賠償の基準を調停委員会地震がもっていないのですから、どうしてもそうなってしまいます。
交通事故紛争処理センターや日弁連交通事故相談センターでは、交通問題にある程度を精通した弁護士が示談斡旋を担当しますから、何がよくて何が悪いかの基準をそれぞれの方がもっています。

交通事案の紛争解決の場としては、二つのセンターに比べますと、民事調停はソフトウェアである担当調停委員の資質に、欠けるところがあるといえます。


加茂隆康弁護士の著書『自動車保険金は出ないのがフツー』

第四章 きちんと出させるには「出るとこへ出る」
力の差を知る/戦略の差/圧倒的な経済力の差/弁護士のみつけ方
専門外の弁護士/なぜ交通事故弁護士は少ないか/損保側弁護士と地方の問題
地方の被害者の疑心暗鬼/敵に塩を送る/内部規定で払わない弁護士費用
弁護士をつけると損保の態度が変わる/出るとこへ出る/交通事故紛争処理センター
日弁連交通事故相談センター/慰謝料を弁護士会基準より値引きしがちな日弁連の矛盾
紛セと日弁連とどっちが得か/民事調停はご近所のご隠居的
やみくもに調停に申し立てる損保側弁護士


『民事調停はご近所のご隠居的』

裁判前に第三者を交えて話合う場としては、簡易裁判所の民事調停というのもあります。
これは、被害者でも加害者(通常は加害者側損保が、加害者の名前で行う)でも申立てができます。
被害者から申し立てる場合には、加害者に対し、自分の損害賠償金を請求したいというのが申立ての趣旨になり、加害者からの申立ての場合には、被害者に支払う損害賠償額を確定してくださいというのがその趣旨になります。後者の場合、「損害賠償額確定調停」と呼んでいます。

賠償金は被害者が請求するものですから、加害者から被害者を相手に調停を起こすというのは、奇異にうつるかもしれません。この調停は、被害者の要求額と加害者の提示額との間に金額の開きが大きく、かといって被害者が第三者機関に示談の斡旋を申し立てるわけでもなく、話合いが紛糾したようなケースに利用されます。

昔は、被害者側がヤクザで法外な金額を要求し、脅迫めいた電話が、加害者や保険会社にたびたび入って困惑するといったケースに利用されました。その狙いの建前は「正当な賠償金額を確定してください」ということですが、裏の目的は、ヤクザの脅しをくい止めることにありました。

この調停を申し立てますと、加害者を脅して金を巻き上げようとしていたヤクザは、裁判所へ呼び出されます。結果的に公的な場での話し合いに臨まなければなりませんから、ヤクザの脅迫が止みました。
暴力団対策法ができて、交通事案へのヤクザの介入がめっきりなりをひそめてからは、ヤクザに代って、
一般人の中で、話の分からないクレーマーの被害者がふえてきたように思います。

正攻法で、きちんと合理的に賠償金を請求するのではなく、脅しや理不尽な要求をくり返す被害者に対し、
その言動を率制するという目的では、民事調停は効果があるといえます。

しかし、正しい賠償金を算定するのに民事調停は適切か、といえば、
加茂隆康弁護士
は「否」とこたえます。
なぜか。

加茂隆康弁護士の著書『自動車保険金は出ないのがフツー』

第四章 きちんと出させるには「出るとこへ出る」
力の差を知る/戦略の差/圧倒的な経済力の差/弁護士のみつけ方
専門外の弁護士/なぜ交通事故弁護士は少ないか/損保側弁護士と地方の問題
地方の被害者の疑心暗鬼/敵に塩を送る/内部規定で払わない弁護士費用
弁護士をつけると損保の態度が変わる/出るとこへ出る/交通事故紛争処理センター
日弁連交通事故相談センター/慰謝料を弁護士会基準より値引きしがちな日弁連の矛盾
紛セと日弁連とどっちが得か/民事調停はご近所のご隠居的
やみくもに調停に申し立てる損保側弁護士


『紛セと日弁連とどっちが得か 続き』

日弁連交通事故相談センター

【メリット】
進行が速いです。
うまくすれば、申立てから三、四か月で示談が成立します。
相手が特定の共済なら、最終的に「審査」に回すことによって、強制力が働きますから、
被害者には有利です。

【デメリット】
損保が相手方のときは、最終的な強制力が働きません。
三回までで示談が成立しなければ、決裂となります。
事故態様や後遺障害について、双方が激しく対立し、歩み寄りが期待できない事案は受理されません。

加茂隆康氏いわく、交渉の相手は損保なのか特定の共済なのか。
被害者としては、早期解決をめざしたいか、時間がかかってもよいから、正当で納得のいく結論を求めたいか。相手を見極め、被害者がどのような方針で臨むかによって、どちらの示談斡旋機関を選択すべきか決まってくるそうです。