この秋、わたしは劇というものに
チャレンジした。

たいそうなものではなくて、
みんながやりたいことをやろう!という
イベントで、劇やりたい人この指とまれーと呼びかけがあって。

とっさに、やる!と言ってしまい、まさかメインキャストになるとは夢にも思っていなかった。

月から地球にやってくる、
ルナちゃんという赤ちゃんの役。
どうしてもどうしても、地球に憧れて、
あのお母さんに会いたいとワクワクしながら、
流れ星にのって地球にやってくる。

何度も何度も練習した赤ちゃんの鳴き声、
無邪気な子どものしゃべり方走り方、
流れ星のってやってくるシーンのスライディング(笑)
繰り返し繰り返し聞いて、声に出して
反復したセリフのやりとり。
『喜びも、悲しみも、絶望も、ぜーんぶ。』地球で味わえる感情すべてを楽しみにしてること。
劇本番は11月末。

最終練習では、大丈夫かなという状態だったのだけど、
最後の追い込みがきいてか本番当日は、
これまでにないほどルナちゃんになりきれた。
ルナちゃんの役が染み込んで、かつてわたしもそうだったし、そうなんだなというのが
じんわり後味で残っている。

あとになって、練習しているあいだに、わたしのお腹に、本物のルナちゃんがやってきていたことに気づく。

なんて物語仕立てな登場の仕方!
すべてすべて、わたし好みに仕組んでくれて、もう、ほんとに憎い演出だなぁ~と笑えるほど。
それもこれも、あとになってわかること。