ちょっと更新のペースを上げています。
よろしくお願いします。


折り返し地点を過ぎれば基本、来た道を戻るのだが、一部違う道を走る。
それはけっこう長めのトンネルを通るのである。
これがなかなか怖い。

前も後ろも誰も走ってない…
車も走ってない…

タンタンタンタン…

誰かがすぐ後ろを走っているような音がする…
振り返るが誰もいない…
ただ単に自分の足音がトンネル内に響いてそう聞こえるのだが…
それはもう、
軽いホラー
である。(↑新たなテクニックを習得しました!)

トンネルを抜けると緩やかな下り坂が続く。
ついついペースがあがってしまう。
抑えて抑えて…
が、バンバン後ろから抜かれる抜かれる…
みんなペースが速い❗
何度も時計を確認をする…
大丈夫、このペースならいけるはず…


田原エイドで水分補給しすぐに出発。
なんだかんだでちょっと焦り気味である。
それはタイム的にもだけど、天気的にも不安があるからである。
ついさっきまで晴れていたのにだんだん曇ってきた。
予報では雨。
雨が降ったからといってリタイヤする気はさらさらない俺、少しでも雨の被害を少なくしようと思ったのだ。


沈下橋エイドに再び到着。
ジュースとゼリーをいただく。
…日本酒?
往路で寄った時には気付かなかったがここには日本酒が置いてある…
しかもみんなけっこう飲んでるしー!
朝一緒に体操をした人もイケるくちらしく…
飲んじゃってます。
しかも二種類のお酒の飲み比べしてる…

何人か飲んでる人の中に赤色のゼッケンを着けた人もいる。
80キロの人だ。
コスプレして走ってるこの人は
「もう60キロの方を走るよ。だってこれから雨降るしね~」って気軽に言っていた。
なるほど、マラニックとはそんなものらしい。
俺みたいにマジになってるヤツの方が少ないのかも…
と、いう認識になってきた…


でも俺はあくまで80キロ走破❗
これを目標に練習してきたのだ。
今さらヒヨってる場合ではないのだ❗


そしてまた走りだすのである。

沈下橋エイドを出てすぐあたりからあることに気付く。
そう、ヤツである。
遂にヤツがやってきたのだ。
そのヤツとは…
またずれ
、である。
いつの間にかできていた…
無理もない、もう既に40キロ近く走っているのだ。
ワセリン無しだとこうなるのは分かっていた。
こうなるとひどくなるのも早い。
参ったな~
大丈夫だろうか?
備中黒鳥エイドに着替えを準備している。
それでなんとかなるかも…
それを頼りに走り続けた…



黒鳥エイドに到着。
施設の中に入り着替える。
特に更衣室とかはなく、隅っこのほうで着替える。
この時点でフルマラソンより多く走っているので足がまともに上がらない…
着替えるのにも一苦労した。
他の人はそこまでガッツリ着替えてないみたいだ。
でも俺は上から下まで全部着替えた。
だって
くせーからっ
自分の匂いがっ!
ここで俺はある決断する。
下は長いストレッチ性のあるロンパンをはくのだが、その中、つまりパンツは履かない!という決断をする。
理由はヤツせいである。
そう、またずれのせい。
既にできているまたずれ野郎をこれ以上ひどくしないためにはどうすればいいか…
走りながら考えていた。
そこで出した結論が
ノーパンティーノーライフ
作戦である!

俺は速やかにこの作戦を実行に移すべく外にでた。
がっ、
軽くぱらつきやがってる…
そう、遂に雨が降りだしたのだ。
エイドで補給している80キロランナーの人がポツリと
「雨降ると走る気なくすよね~」
と、隣にいる俺に聞こえるくらいの大きさでつぶやきながらおにぎりを食べていた…
おそらくこの人は60キロに変更するだろう。
この人からすれば俺が
「そおっすね!じゃあ一緒に60キロ走りましょう!」
と言って欲しかったのかもしれない。
だが俺は聞こえなかったふり。

60キロにする。
それはその人の人生、価値観である。
好きにすればいいさ。

だが俺は行く❗
ぜってー完走してみせる❗


とか言いつつ、けっこうな時間をこのエイドて使ってしまった。

なんせもう一回フル走ってるからね~
いくらゆっくり目で走ってたからって、そりゃあキビキビは動けませんわ~



そして備中黒鳥エイドを出てすぐ運命の時を迎えるのでである。

そう、それはこの大会に出る者に訪れる運命の瞬間❗❗
分岐点❗❗❗❗(←ドラゴンボール風)

こいつだ。

右へ行くと80キロ、左へ行くと60キロ
80キロに出る人は60キロに変更可なのである。
その逆はない。

なんだかんだ偉そうに言ってきたが、いざこの地に立つと迷う。

雨は一応今はやんでる。
だがほぼ確実にこのあと降る…
雨に濡れて走るのは短いに越したことはない。
60キロにしたからって誰も笑わないだろう…
それにこの忌々しいまたずれは大丈夫だろうか?

驚いた。
悪魔の囁きは本当にあるのである。

はいっ❗
私❗❗
完全に❗❗❗
ヒヨって
ます❗❗❗❗

この看板の隣に立っている係りの人に一応聞いてみた。
「間に合いますかね?」
と、
係りの人は時計を見ながら少し悩んで
「イケるっしょ」
軽い感じで答えられたことに拍子抜けしつつ、
俺はまだ迷っていた。

その時一人のランナーがこの分岐点を過ぎていった。
その時ランナーはこの看板を前にしても止まることなく、颯爽と右に曲がって行ったのである❗
カッコいい~
惚れてまうやろ~
もし俺がゴールしてこいつを見かけたら思いっきり抱き締めてディープキスかましてやろうかと思うくらいカッコいい後ろ姿に俺は救われた。

考えてもみれば元々選択肢はないのである。
飽きっぽい俺にしてはこの大会で80キロ完走を目標の為、そこそこ練習もした。
実はこの日は会社の出勤日にもかかわらず、俺は有給を取ってこの大会に出てる。
80キロ完走を豪語しておきながら60キロという選択肢は、本来俺の中ではあり得ないのである。

ありがとう。
名も知らぬランナーよ。
俺は右に行く。

イザ吹屋(ゴール)へ❗❗