心の剣の第一=義、信や情け

 

 

この考え方は無想剣だけでなく

多くの武術にも取り入れられております。

 

例を挙げると「華車刀

と呼ばれる技(考え方・教え)があります。

 

この華車刀の教えも、言葉を変えると

「義、信や情けの教え」

になります。

 

華車刀は最初に出てくる言葉です。

その理由は、

剣ないし剣術は人を傷つけやすい性質がある。

 その性質を最大に利用し、我欲のままに扱えば

 多くの者に勝てるかもしれない。

 ただ、それを行えば必ず自分に戻ってくる。

(悪いことが帰ってくる)

 では、それが戻ってこないようにするには

 何をしたら良いか?

 それが、華車を理解することである。」

 

華車を、端的に言えば正義。

ただし、正義とは時に「好都合」、

つまり我田引水の理論で語られてしまう事があります。

これにならないようにする教えが「錺捨刀」です。

  

錺捨刀の「錺」とは夕雲流剣術書で言う

「自己を向上に思い見誤り、他人を目八分に見落とす。」

つまり、

「自分は優れているから間違いを起こさない。

そして他人は劣っているので間違いを犯す。

だから俺が正しい道を示してやることが正義なんだ。」

このような考え方になりがちです。

 

では正義とは何か?

 

やなせたかし先生は

「困っている人に手を貸すこと。」

 

とある映画では

「自己犠牲によって全人類を救ったこと」

 

このような話で正義を理解できるようになります。