恨みを捨てる | 仏光さんの心の相談室

恨みを捨てる

自分や自分の家族が人から嫌な事をされたり、ひどい目に遭わされたりすると自然な感情としてその人を恨む気持ちが出てきます。自分の怨念によって相手が苦しい目に遭う事を願ったりもします。そして本当に相手が苦しい思いをすると「ざまあ見ろ」と喜ぶのですね。会社や役所でも嫌いな相手を恨み、その人がひどい目に遭う事を密かに願ったりします。


実際に「これが怒らずにいられるか!これが怨まずにいられるか!」と思える時もあります。それほど「ひどい」と思える人間が世の中にはいるものです。私にもたくさんそのような経験が人生の中であります。でも現実は人を恨むと傷つくのは自分なのです。恨まれている相手は大概の場合、平気なのですね。そして恨みを持っている自分にもっと色々嫌な事が起こるのです。


これは大変不条理に思えるのですが、これが現実です。何故そのようなことが起るかというと、人を恨む心は悪しき心だからです。「悪しき心で考え行動するとその人には苦しみが付き従う」と言ったのはお釈迦様です。これが真理なのです。だから一見不条理に見えるのですが、恨まれている相手より恨んでいる自分の方に不幸が降りかかってくるのですね。


ではどうすれば良いのでしょう?これもお釈迦様が説いておられます。お釈迦様は、


「この世では恨みが恨みによって鎮まるという事は絶対にあり得ない。恨みは恨みを捨てる事によって鎮まる。これは永遠の真理である。」(ブッダ真理の言葉より引用)


と言っておられます。お釈迦様が永遠の真理であると言っている通りだと私は思います。心情的にはなかなか納得できなくても、やはり恨みは恨みを捨てる事によってのみ鎮まるのですね。


恨みを基本にした行動は人でも国家でも窮地に陥っていきます。韓国の朴大統領は日本のことが嫌いで、多くの国に日本の事を悪い国だと思って貰えるように「告げ口外交」を展開してきた事は周知の事実です。訪米した時でもかなり日本の告げ口をしていたみたいですが、結果としてアメリカ政府には相手にされず、外交的にも、また内政的にも韓国の大統領はこのような行動により窮地に立たされつつあります。


「この人はこんなに悪いのよ。」といくら恨みを持って言ってまわっても結局は相手にされず、恨んでいる相手には何のダメージも無いのですね。確かに日本は過去の歴史の中で韓国の人を苦しめる事をしたと私は思います。それにもかかわらず、その告げ口を言いまわっている本人の方がダメージを受けるのです。いくら本人にとっては正義であっても、「悪しき心で考え行動するとその人には苦しみが付き従う」というお釈迦様の真理通りのことが起こるのですね。


どのような国のリーダーでも「この世では恨みが恨みによって鎮まるという事は絶対にあり得ない。恨みは恨みを捨てる事によって鎮まる。これは永遠の真理である。」という事くらいは知っておくべきだし実行するべきでしょう。そうでなければこの世から永遠に戦争が無くなりません。


そしてお釈迦様はこのようにも言っておられます。


「恨みを抱く人達の中で、私は恨みを抱くことなく、安楽に生きよう。恨みを抱く人達の中で、恨みを抱くことなく暮らしていこう。」(ブッダ真理の言葉より引用)


私はお釈迦様が言う通りに生きていきたいと思います。難しいかも知れないけれども、自分が罰を下そうとするのではなく、その人への罰は天に任せて自分は恨みを捨てて安楽に生きていく努力をするべきでしょうね。これが仏の智慧であり、自分を無明の苦しみから救う唯一の道です。ありがたい教えだと私は思いますよ。


合掌


仏光

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