臨機応変 | 仏光さんの心の相談室

臨機応変

今日は大変な一日になってしまいました。近所に住んでいて家内がお世話になっているご老人が夕食の後倒れてしまいました。救急車で病院に運ばれて意識が無く全身が痙攣して危険な状態が続いています。奥さんを励ましてから、私もさっき病院から帰って来ました。朝、そのご老人と挨拶してとっても元気そうだったので喜んでいたのですが、十時間後には命が危険な状態になっているのですね。


これが諸行無常です。全ての事は変化し続けるのです。私も明日は本当にどうなるのか分からないなと改めて思いました。だから今日は明日死んでも良いように生きなければならないのですね。やはり生きている「今」の過ごし方が大切なのです。自分ではどうしようもない事も起るのですね。そうなったらその時対処を考えるしかないのです。


明日死んでも良いように今日を生きると言う事は、今日を自分のベストで生きることです。このような生き方をしていて、もし死ななかったら生きている分、結果として良い人生が残っていくのですね。だから私は明日を思い悩む事はありませんが、今を大切に生きることだけを心がけています。


こういう生き方は夢とか希望というものが生きていくのに必要とはなりません。もちろん夢や希望があっても良いのですが、生きているだけで、そして自分がこの世で活かされているだけで、感謝の念がふつふつと湧いて来るので夢とか希望が幸せを感じるのに必要とはならないのです。


夢とか希望というのはきれいな言葉ですけれども、色々その内容を聞いてみると結局は自分の欲の実現だったり、現状が嫌なので漠然と自分の思い描く未来を夢見ているという心理状態が多いような気がします。要するに現実逃避の道具として夢とか希望と言っている人もいます。


今ここを大切に生きるというのは、もっと現実的な生き方です。取り越し苦労など不要な心の消耗を防ぎ、「今とここ」を自分のベストで生きていくので結果としてより良い未来を構築する事につながりますね。だから漠然と未来を夢見るのではなく、現実を臨機応変に生きるということです。将来こうしようとかこうなりたいと思う事は大変良いことです。その思いの実現の為に今を大切に生きるのですね。


今さっき、家内の携帯に連絡があり、死ぬと思っていたご老人は生き返ったみたいです。本当に良かった~!これも諸行無常ですね。やっぱり「今とここ」を臨機応変に生きていくのが最も現実的で、良い生き方のように思います。禅では臨機応変に生きる心を養います。あれやこれやと心を費やさないから臨機応変になれるのですね。本当に人生は悪い事の次には良いことが起るものです。一々心を費やす必要はありませんね。


合掌


仏光

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