非まじめの奨め | 仏光さんの心の相談室

非まじめの奨め

私は真面目な事は美徳であると思います。逆に不真面目は嫌いです。一般的に毎日坐禅をして、仕事に励み、困った人の支えになるような事をしていると「真面目」と言われます。しかし、私自身は真面目という感覚は余りありません。実際一般的に言われる真面目からは程遠いですね。何故なら好きな事をしているだけだからです。坐禅というと、何か厳しそうで,その厳しさに耐えるのが修行と思われています。なるほど最初はそうかもしれませんが、続けていく間に結構楽しくなるものです。今では坐禅をするのは歯を磨くのと同じくらいの私の日常です。別に歯を磨くのに努力しているとは思わないでしょう。まあ、そのような感じで坐禅をしているのです。逆に坐禅をしないと歯を磨くのと同じで気持ちが悪いですね。


仕事も一生懸命しますが、それは仕事が面白いからです。楽しいと言ったほうが良いかもしれません。もちろん、嫌だなあと思うこともあるのですが、基本的に楽しいのです。これは努力とは言いませんね。楽しんでいるのだから。もちろん長時間労働で、体力も要りますが、楽しいから続けられるのです。ちょうど、釣りの好きな人が夜も寝ずに釣りをしているのを見て努力とは言わないのと同じ事です。ただ、好きな事をやっているのですね。もちろん今の仕事を立ち上げた時は苦しかったですが、今は楽しいですね。


基本的に自分が決めた自分に合うであろう事をすると、最初は苦しくても、段々楽しくなるものです。最初から楽な事は途中で飽きてしまいます。苦しくても頑張る事が真面目と思っている人も居ますが、いつまでも苦しいならば、自分に合っていないと思った方が良いでしょう。人生はたった一回しか生きられないので、しんどい事であってもその中にできるだけ楽しみを見つけるようにしていけばいいと思います。


結局一生の間で、どれほど楽しい思いをしたかが、人生の評価としてカウントされるのですね。苦しいのを我慢するだけが、真面目では無いのです。また、何でもかんでも杓子定規にする事を真面目とは言いません。それは融通が利かないと言うのです。禅を長年やっている古参の中には、「型にはめるのが修行だ」くらいに思っている人も居ます。これは楽しくないですねー。こんな事が本来の禅では無いのです。


杓子定規という事は、心の余裕が無いということです。心の余裕が無いと、心を病みやすいですね。「こうでなければいけない!」という気持ちが強いと、どうしても物事の対処が自分の価値観を元に杓子定規になり、思うようにならないと怒りの感情が込み上げてくるのです。怒りとは自分が「こうでなければいけない!」と思っていることが、そうならない時に出てくる感情です。だからそういう人は、いつも怒っています。常に怒りの感情が心の中にあるのです。そして何かきっかけがあるとワーッと怒りが込み上げてくるのです。こんな事が続くとやはり心の病になりますね。


楽しいというのはイコール心の余裕なのです。だから、結構きつい仕事でも楽しければ余裕のよっちゃんでできてしまうのです。私の心の中には思い通りにいかなくても、「まあこういうこともあるさ」くらいに思っている部分があります。世の中何でも有りくらいに思っているところがあるのですね。だから、自分が良かれと思ってしている事が、思った通りの結果にならなくても、いつの間にか忘れてしまうのです。もちろん、その時は嫌ですが、反省した後は次の楽しいネタを見つけますから忘れてしまうのですね。


私は自分の心に素直に生きているつもりなので、嫌な事より好きな事をするようにしています。だから、どこかで勤め人をしているのが嫌だったので自分で事業を始めたのです。もちろん最初はかなり苦しいですよ。でも、元々好きな事だから我慢もできるのです。軌道に乗り始めると苦しみよりか楽しみのほうがずっと多くなります。坐禅は最初から好きだったわけではありませんが、坐禅でもしないと自分が救われないという気持ちから坐禅を続け、そのうちそれが面白くなって、楽しくなっていったのです。


自分の心をトレーニングしていくのは楽しい事ですよ。自分が変わっていくのが、実生活の中で分かりますから。私は誰が何と言おうとも、坐禅をやめるつもりはありませんね。これほど私の人生の中で、面白くて役に立った事はありません。三年もきちっとした坐禅をすれば、自分の変化に気付きます。そこら辺りからだんだん面白くなっていくのですね。一晩中寝ずに坐禅をしていても、辛いけど面白いと思えるのです。


人間が生きられる時間は限定されていますから、どれだけ生きている時間を楽しい思いで過ごせるかが勝負なのです。長年嫌な思いをして後に役職や財産を得ても、その長年が嫌な思いだったのだから、老年になって結果にニンマリしていても、やっぱり人生としては損をしているのです。どんな状況に居ても、楽しみを作り出す遊び心は大切だと思いますよ。真面目ではなく、不真面目でもなく、非真面目ですかね。


合掌


仏光

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