悩みとは

いったい悩みというのはどういうことを指すのでしょう。よく人は悩んでいるとか悩みがいっぱいとか言っていますが、「悩みとは何ぞや？」と突き詰めて考えると自分の思い通りにならないことが全て悩みなのですね。人生自分の思い通りにならないのが当たり前なのです。自分の思い通りにならないと悩むのなら一生悩みだらけということになります。それは誰でも嫌ですよね。

自分の思い通りにならないのがこの世では当たり前と受け入れれば、悩みはかなり減ります。悩みが減ると不思議なことに今まで悩んでいたことが結構自分が思ったとおりに行くのです。これが人生の不思議なところです。自分が思うようにしてやれと頑張っているうちはなかなか自分の思い通りにはなりません。ところが、「世の中は自分の思う通りにならないことも有るのだ！」と受け入れれば、少し時間を置いて思い通りになったりするのです。これが悩みのパラドックスです。

「そんな・・・・」と思う人がいるかもしれませんが、これがまた簡単な真理なのです。人が悩んでいる間は、その悩みは絶対に消えることはありません。悩んでいるのですから。中には一生悩んでいる人もいます。その人が悩むことを止めた時に悩みが消えるのです。でも、やめるといってもそう簡単にいかないでしょう。だから世の中は自分の思い通りにならないことも有るのだ！と受け入れるのです。

この受け入れがまた難しい。何故なら皆自我があるからです。元々自分の思い通りに何でも行かなくては嫌だというのは非常に強い自我ですね。だからお釈迦様は「苦しみの元は自我である」と言っているのです。そしてその自我もしくは欲をコントロールするすべが禅定。つまり坐禅であると教えられたのです。

まあ、悩みを少なくするのは自我を少なくすることで、正しい坐禅を続けるのが一番良いのです。私も坐禅を続けていてそう思います。でも、二番目に良いのは「人間万事塞翁が馬」、「災い転じて福となる」と言う事実を信じることですね。これで悩みはかなり軽減されます。悩みを忘れた時に自分が思っていたことが達成される。当たり前です。冷静に事実に対して対処できますから。これもやはり真理ですね。

合掌

仏光

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