日本の会社に新風を吹き込んだ社長
以降のゴーン社長の手腕は、生粋の日本人社長と比べると、雲泥の差というのは誰が見ても明らかでしょう。
特にライバル会社がリコールなどで低迷したという追い風がありましたが、そういうラックがなかったとしても、今の日産の躍進は変わらなかったと思います。
そのほかに日本の会社に新風を吹き込んだ社長として印象が強いのは、エルピーダの坂本社長、日本マクドナルドの原田社長です。
両社長とも、外資系のトップまで上り詰めたという共通点があり、その手腕はこれまでの仕事ぶりを見ている限り、かなり欧米的だと思います。いや、典型的な日本的ではない、という言い方が正しいかもしれません。
何をいいたいかというと、両社長とも、「厳しい」んです。生粋の日本人社長のような「甘さ」が仕事に関してはない、ということです。
一石を投じたCEO
そういう日本の社会に一石を投じたのが、日産自動車のカルロス・ゴーンCEOでしょう。
日本人の感覚からすれば、思い切った大胆なリストラ、サプライヤ数の削減、コストカットなど、非常に革新的な手段を使って、見事に日産自動車をよみがえらせました。
V字回復といわれましたが、あれは、単なる数字上のマジックで、本当の回復はかなり後年になってからでしょう。有利子負債をある年に吐き出させれば、そこで負債はゼロになるわけですから、次の年は、自動的に回復となってしまうからです。
何も考えてないマスコミは、単に表面的な数字だけをとらまえて、「V字回復」「日産復活」とやったというワケです。まあでもそれは、日産のイメージアップに大き<貢献したわけで、ゴーン社長も、それを狙っていたのかもしれませんね。
すぐれたりーダー
ただ、工夫はできると思います。
日本の会社との違いに落胆することも多々ありますが、すぐれたりーダーというのは、何人であっても、共通する何かがあるからです。決定的な違いは、短期、長期ということではないでしょうか。
経営困難になって外部からCEOとして招聘される、そういうケースでは、まず間違いなく、短期間での業績回復を株主や技鳴こうからは求められます。
そしてその厳しい要求にこたえるべく、新任のCEOは、それこそ、血反吐をはくような苦労をするのです。
それに対して日本の会社では、こわれて外部から社長を呼んだとしても、どこかの航空会社のように、リストラさえ遅々として進まず、外部からは何をしているのかよくわからないという、透明性にも欠けてしまうのです。
時間もズルズルと過ぎて、しかも、そのことを強烈に責める株主も銀行もいないという、世界の常識から見ると、非常に特殊な世界ということになってしまっているのが現状です。