前回に続き、2018散打交流大会(リンク)についてです。
さて散打試合のルールの方は、
打撃の他に投げや瞬間の立ち関節が認められており、
自由度が高いものでした。
有効な打撃や投げが決まると、
一旦「止め」がかかるポイント制ですが、
いくつかKOなども見られ、見ごたえのある試合もありました。
選手は、身体能力の高い、綺麗な技を使う選手も数多くおり、
軽量級・中量級では、何人かの選手が目を引きました。
一方、接近して打撃を封じる中国武術的スタイルも、
ある程度の割合で浸透していましたが、
全体に頭を低くして、パンチを躱す選手が多く見られ、
この面については、蹴り・膝蹴りでダメージを受けるのではと、
ややヒヤヒヤする攻防がありました。
実際に下記のようなシーンも。
【膝蹴りでのダウンシーン】
また、運営的に安全面で、いくつか懸念点も。
上記のようにノックアウトやノックダウンも見られたのですが、
1人2試合あるため、ダウンしたした選手が、
その後、普通に試合をしていました。
もちろん、選手本人がやりたいのは当たり前なのですが、
現在、プロの試合等では、ダウンした選手はその後40日ほどは
試合をすることが禁じられるケースが多いです。
これは、セカンドインパクトシンドロームなど予防するためですが、
アマチュア競技では、意外と徹底されていなかったりします。
また、セコンドとして同行する場合にも入場料がかかることは、
要検討点でしょう。
最低限、外部から出場の選手については、
選手の出場料をいくぶん上乗せするなどして、
セコンド1、2名の帯同を義務付けることが、
安全面の配慮として必要と感じました。
いくつか懸念点も書きましたが、
しかし、中国武術で散打試合を行っているところは多くないですし、
選手の攻防もかなり成熟しており、
経験を積むためには、良い場の一つかなと感じました。
ルール上、自由度が高いのも、非常に素晴らしいですし、
外部から参加の私たちに対しても、非常に親切に接してくださり、
礼儀に関しては、私が恥ずかしくなるほど、しっかりしていました。
これから、さらにより良い大会になることを期待しています。
豪快な、回し蹴り。