2024年度最初の例会は、3月23日(土)午後3時より在韓日本語講師研究会との合同主催で、神戸芸術工科大学の小松麻美先生にコーディネートしていただき、ショートショート作家の田丸雅智先生をお迎えして『日本語教師のための物語創作ワークショップ』をオンラインにて開催しました。今回は韓国・日本・ドイツ・イギリス・イタリアから36名の方々が参加してくださいました。

 

 

 ショートショートとは、短くて不思議な物語。今回は田丸先生の指導のもと、ショートショートを一人一作品書き上げるという貴重な体験をすることができました。

 最初に、頭に思い浮かんだいろいろな名詞を書き出して、その中のひとつの名詞から更に思いつくことを書き、思いついたことと最初に書き出した名詞とを組み合わせて、いくつもの不思議なことばを作ります。約20分でこのような作業をし、できあがったものを数人の参加者が読み上げて共有したのですが、想像したこともないような不思議なことばがいくつも出てきて、皆さんの脳内で創作のスイッチが入ったのを感じました。

 そして作り出した不思議なことばの中からひとつを選び、それがどんなものか詳しく説明する文章を書いた後、その内容を参考にして本格的な物語創作活動に突入。その後15分ほど各自物語作りに没頭しましたが、それぞれがパソコンの前で自分の頭の中に作り上げられていく物語を文章に表現することに熱中しているのが画面越しにも伝わってきました。

 最後は作品発表の時間。発表したいという方が何名もいらっしゃったのがとても印象的でした。恐らく自分の中から思いもよらず生まれてきた作品を誰かに伝えたいという熱い思いが抑えられなかったのでしょう。どの作品も奇抜で面白く、また作品に対する田丸先生の講評も非常に聞きごたえがありました。他の人のアイデアや作品を聞くことも大きな刺激になるというのを実感でき、とても密度の濃い時間を過ごすことができました。

 

 セミナー後のアンケートには

・自分の中にあるということさえ気づいていなかった創作意欲がとても刺激された

・固くなった頭がほぐれていく楽しさを味わえた。

・あの短い時間で私なりにアイデアが湧いてストーリーができてしまったことに感動した

・頭の中にある単語数個から始め、ここまで膨らませることができるのかと、ストーリーの構築の仕方に目から鱗の思いだった

というような感想がありました。

  

 また、

・ワークシートがあることで簡単にでき、授業でもすぐに活用できると思った

・ショートショートは短時間に達成感が得られるので授業にも取り入れられそうだと感じた

・学習者の中の創作意欲を引き出して楽しみながら日本語でショートショートが作れるような環境が作れるといいなと思う

・参加者の発表に対するコメントも重要。田丸先生はやる気を起こさせるコメントをうまくされていると思った

・自国語で書いてもらって翻訳するという方法もあると知り安心した

・声かけの仕方や答えを提示せずにいろいろな見方を提案して参加者のアイデアを引き出す問いかけ方を学べた

というような、教師の視点から見た感想も多々ありました。

 

 今回ショートショートを作る楽しさを自ら体験した参加者の皆さんは、きっとこれからいろいろな形にアレンジして日本語教育の場に生かしてくださることと思います。また、ショートショート作りの魅力に引き込まれた方もいらっしゃるかもしれませんね。

 田丸先生、コーディネーターの小松先生、どうもありがとうございました!

 

 

<4月度例会のご案内>

 

 来月の例会は4月13日₍土)午後3時より、在韓日本語講師研究会(メイン)・釜山日本語教師会の主催によるワークショップが開かれます。OPI(Oral Proficiency Interview)について、韓国OPI8代会長の小島堅嗣先生(培材大学校)にお話しいただく予定です。オン・オフラインの同時進行ですので、韓国以外にお住まいの方もぜひご参加ください。

                            (報告書担当:小出)