11月の例会は112日(日)に、東西大学校において2部構成で行われました。

第一部では、今回、ゼミ研修旅行の引率で釜山にいらした南山大学の坂本正教授にお越しいただき、「ことばの習得をめぐって‐日本語教育との関わり」というタイトルでご講演いただきました。教室内で必ず行われるドリル練習について第二言語習得理論の視点から捉え、ドリルとは何か、どんな種類があるのか、その長所と短所は何かといった基礎的な知識から言語習得に繋がる練習とはなにかといった発展的なものまで、笑いを交えながら丁寧に説明していただきました。言語習得にはⅠ)状況がわかる、Ⅱ)意味・機能がわる、Ⅲ)形式がわかる、これら3つの要素が重要であることを学びました。


第二部のディスカッションでは、以下の5つのテーマで話し合いました。


・機械的なドリル練習は必要か

・教科書の練習はどうして変わらないのか

・文法教育の功罪

・明示的な文法知識の必要性

・暗示的な学習は可能か



話し合った内容をいくつか紹介します。まず「機械的なドリル練習は必要か」というテマでは、必要だという意見がほとんどでした。その理由として、機械的なドリル練習を初期の段階できちんと行えば、形が記憶に残り後の正確さに結びつく可能性が高く、そこに状況や意味を提示することで、機械的なドリルのデメリットをカバーできるということでした。

次に「教科書の練習はどうして変わらないのか」というテーマでは、機械的な練習の方が答えの数が少なく、出版社側の負担が少ないからということ、学校教育の中では教師が評価をする際に負担がかからないからという理由が挙げられていました。

「明示的な文法知識の必要性」としては、暗示的に学んでいけばなんとなく相手が言っていることを理解できるようになるが、きちんと使えるようになるには教科書を見て理解し、そこで使えるようになるために明示的な文法知識は必要であるという意見が出ました。


今回の例会での講演において、教室で必ず行われるドリル練習の特徴や問題点を改めて見つめ直し、議論することで新たな見識を得られました。言語習得に重要な三つの要素Ⅰ)状況がわかる、Ⅱ)意味・機能がわる、Ⅲ)形式がわかる、これらを念頭に置き、練習を考え、実践していこうと思いました。


例会後の食事も会話がはずみ、あっという間に2時間が過ぎてしまいました。


来月の例会は1213日(土)午後に開催予定です。今年度最後ということで、例会後には忘年会も予定しています。多くの皆様のご参加をお待ちしております。



報告者:11月担当 安田寛二