こんにちは。
残業ゼロ将軍® こと 杉並区荻窪の社労士の望月建吾です。
<↓ブログ村ランキングに参加中です。皆様のワンクリックが何よりの励みになります。↓>
アックスコンサルティングの月刊誌「月刊プロパートナー」の9月号で、数名の他士業の先生方とともに行った、「ブランディングのためのメディア戦略」というテーマの特別座談会の記事が掲載されております。
前半は出版やTV出演、講演などについて、後半はSNSの活用についての内容です。
前半についてはさておき、後半のSNSについては私は全く活用していないし投稿もほとんどしていないので、なぜ今回の座談会のメンバーに私がブッキングされたかは正直よく分かりません(汗)
ちなみに、私の出版のきっかけは、お客様と出版社の編集長さんの言葉です。
社労士業界で長くお仕事させていただいていて、ありがたいことに開業してかなり早い段階で既に従業員を何人も使う立場になっていたので、多くのお客様から「先生なら本くらい書けるんじゃないの」と言っていただいていました。
専門家として一度は出版してみたいと思うのは自然のことです。
お客様に背中を押され、2012年の春頃から私もある有名出版社の編集長さんが主催していた「出版会議」に何度か参加していました。
そこで編集長さんが「コンサル系の先生が本を出すなら、少なくとも50社の実践経験が必要」と。
手続きや給与計算、就業規則で50社じゃ全然ダメ(足りない)でしょうが、人事制度などのコンサル経験50社なら話は分かるし、当時の私でもその水準以上の実践経験がありました。
そこで、30社以上の出版社に企画書を送ったところ、5社から良い返事をいただき、そのうちの1社から出版することができました。
残念ながら、1冊目の本は時代が早すぎたのか、ほとんど売れず、異例の速さで絶版になりました( ノД`)シクシク…
同じテーマで2年後に別の出版社で出版したところ、3刷となり現在も絶賛発売中です。
出版については現在まで9冊の本を出版していて、10刷を達成している『「人事・労務」の実務がまるごとわかる本』(日本実業出版社)や5刷となっている『「労務管理」の実務がまるごとわかる本』(同)など、ヒット書籍も出させていただいています。
www.amazon.co.jp/dp/4534055854
www.amazon.co.jp/dp/4534057245
また、1冊目の本が出た翌月に東海地方のある商工会議所から、この本のテーマで講演依頼をいただきました。これ以降、講演依頼は連鎖的に全国の商工会議所やメガバンク系シンクタンクなどに広がっていきました。
さらに、1冊目の本が出た3か月後にNHKからTV出演依頼が来て専門家として出演しました。その後はNHKはもちろん、民放もキー局すべてから出演依頼があり、これも連鎖的に依頼が続いています。
では、上記のことを私が意図してやってきたかというと決してそうではありません。
専門家として一度は出版してみたいと思うのは自然のことですが、多くの先生がそうなってはいません。
私もそれに値する実績や本が売れる見込みがある専門領域が無かったら実現できなかったでしょう。
また、そこから次の出版やTV出演、講演などに繋がるかというと、必ずしもそうではありません。
少なくとも1冊目の本で「爪痕」を残せていないと難しいでしょう。
何度も言いますが私はこれらを意図してやってきたわけではありません。
では何をやってきたのかというと、少なくとも1冊目の本を書くまでに、本を書くに値するレベルの実践経験(前述の編集長談の「少なくとも50社の実践経験」と従業員雇用レベルでの事務所経営実践)を積んできたということだけだと思います。
’’本を書く知識、能力’’があるというのでは不十分です。知識はネットで検索すればいいわけですから、ビジネス書はそれに負けない実務の実践について書かなくてはいけないんです。
じゃあ何がその裏付けになるのかというと、やはり「実践」以外にはないのではないかと改めて思います。編集長さん談の「コンサル系の先生が本を出すなら、少なくとも50社の実践経験が必要」というのはある程度当を得ていると感じます。
また、処女作で「自分が本当に書きたいテーマ」が書けるわけでもないと思います。
私は23歳で社労士試験に合格して、その前からずっとこの業界におりまして、そのころから、「人事・労務の1冊で全てがわかる本あったらいいな」「それがなければ自分が書いてみたいな」などと10年以上も考えていました。
恐らくそれが私にとっての「自分が本当に書きたいテーマ」なんでしょう。
しかし、私の実際の処女作は「残業ゼロの労務管理」についての本です。
実務家としてはともかく、著者として実績のなかった私のような著者が書ける(出版できる)のはこうした「エッジの利いた」テーマになる傾向があります。
いまでこそ働き方改革もあってメジャーなテーマですが、当時は働き方改革の「は」の字もない時代ですから、労務の専門家でこのテーマを書く人はおらず、いわば相当に「エッジの利いた」テーマであると言えました。だから処女作は売れ行きとしては大外れという結果に・・・しかし、エッジの利いているので、その後の講演依頼やTV出演にどんどんつながっていく結果となりました。
つまり、処女作は、「自分が本当に書きたいテーマ」が書けるとは限らず、「自分が書いていいテーマ」になる場合があるんです。
その後著者としての実績を重ね、5冊目の本として『「人事・労務」の実務がまるごとわかる本』(日本実業出版社)を出版しました。
www.amazon.co.jp/dp/4534055854
初めての出版から5年後で、その頃は実務家としての実践経験社数も処女作の段階からで4倍以上、事務所の年商や従業員数も数倍になっていました。
この段階で初めて、「自分が本当に書きたいテーマ」が書けました。
単に能力ベースだけで言えば、恐らく処女作の段階の私でも、もっと言えば開業前の20代後半の私でもこの本を書く能力はあったかもしれません。
しかし、実際に書けた(書くことを許された)のは、初めての出版から5年後で処女作から実務家としての著者としても更に実績を積み重ねた段階になってからだったということです。
このように、あまり戦略的にブランディングを考えてきたとは言えないのですが、今回の座談会の記事を読まれた本を出したい、TVに出てみたいという専門家の先生方の一助になれば幸いです。
<↓ブログ村ランキングに参加中です。皆様のワンクリックが何よりの励みになります。↓>